【直撃】元日本代表・槙野智章さんが清水エスパルスの練習場を訪問 J1復帰へ感じたこととは…

 サッカー元日本代表の槙野智章さんが22日、静岡朝日テレビ「スポーツパラダイス」の取材で、静岡市清水区にある清水エスパルスの練習場を訪問。ともに日本代表として戦った権田修一選手や北川航也選手を直撃した。

画像: 槙野さんがエスパルス練習場へ

槙野さんがエスパルス練習場へ

 J2リーグも42節のうち20節を消化し7位の清水、槙野さんがまず評価したのが距離感。「ピッチでのミーティングで、チームの雰囲気がわかる。監督の説明を受ける時の円陣の大きさが小さくなっている、これはすごくいい! こういう空気感を作り出していくことでチームは良くなってくる」と槙野さん。さらに指揮官・秋葉監督のコーチングについても目を細め「短い時間で分かりやすい言葉で選手に伝え、イメージしやすい。選手たちに考えさせ、気づきを与えるコーチングで成長を促している」とした。

 一方、槙野さんが最も気になったことが選手たちの声。清水の選手はややおとなしいように映ったそうだ。「うしろの選手だからこそ“しゃべることが必要”。俺だったらもっとスゴイ、もっと言う。声だけで守れることもある」

 目立ったのがゴールキーパー権田修一選手の声。このあたりは改善の余地はあるかもしれない。

2019年ともに日の丸を背負った北川航也選手

画像: 北川航也選手に取材する槙野さん

北川航也選手に取材する槙野さん

 そして練習後は槙野さんが選手たちを直撃した。まず最初に話を聞いたのが、18日のルヴァンカップ・浦和戦でゴールを決めた北川航也選手。2人は2019年のアジアカップでともに日の丸を背負って共闘している。
槙野さん:からだ大きくなったな、おかえり。
北川選手:みんなに言われます。
槙野さん:ご自身のコンディション的にはどうですか?
北川選手:だいぶ上がってきてると思うし ルヴァンカップでも得点を取れたので、そのモチベーションは非常に高い。早く試合がしたい。
槙野さん:きょうの練習を見ていて思ったのが、権田選手・乾選手、ベテランのチーム作り、雰囲気はすごくいいと思いました。
北川選手:あの2人が一番練習をするので、自分たちは負けてられないということと、毎練習、どのトレーニングでも若い選手にとってはいい刺激になっています。

権田修一選手にあえて聞く「チームの課題」

画像: 権田修一選手に話を聞く槙野さん

権田修一選手に話を聞く槙野さん

 その権田選手にも直撃

槙野さん:どう? 俺が練習場に。
権田選手:いやなんかもう…ふざけてるでしょ?
槙野さん:(爆笑) 自分の中で、(チームでの)立ち位置はどう考えていますか?
権田選手:今年はきっちりやりすぎないように、極力若い選手との距離ができないように、楽しくやるところはやろうと思っています。
槙野さん:権田選手から見て、あえて今のチームの課題は?
権田選手:去年までは残留を目指すチームで勝点40をとればいい。今年は(J1復帰に)倍の勝ち点を取らなければいけない。勝つための勝負強さ・力強さという、このチームが何年も持っていなかったものなので、備えることが課題。

超大型ルーキー森重陽介選手

画像: 森重陽介選手と2人でニッコリする槙野さん

森重陽介選手と2人でニッコリする槙野さん

 また、練習中、槙野さんが最も気にしていた選手が198㎝の超大型ルーキー森重陽介選手。日大藤沢では高校サッカー選手権で目覚ましい活躍を見せた森重選手、プロ1年目の現在、FWとDFでともに公式戦のピッチに立っている。

槙野さん:プロに入って全然違う? 何が違う?
森重選手:スピード。すべてにおいて。
槙野さん:まだ慣れない?
森重選手:判断とかはまだ追い付いていませんが、パススピードとかは大丈夫。
槙野さん:さっきのシュート練習の時間とか練習後の時間、クラブハウスとかもそうだけど、絶対、いろんな選手とかコーチについていろんなことをやった方がいい。1年、2年経つのは早いから、気づいたら2、3年経ってどうしようってなるのももったいないから。せっかく、この体もあるし、FWとDFもできるんだったら、生かしたほうがいい。期待してるよ♪ 注目してるからね!勝ちロコよ!

秋葉忠宏監督に聞く 過密スケジュールでの戦い方は?

画像: 秋葉忠宏監督と槙野さん

秋葉忠宏監督と槙野さん

 最後は、昔から親交があるという秋葉忠宏監督。

槙野さん:意識しているのは どういう所ですか?
秋葉監督:自分らしく正直でいる。ありのままを見せることを常に心がけています。
槙野さん:練習を見て思ったことが、秋葉監督から指示が出た後に選手たちが集まって、自発的にコミュニケーションを取る姿も。
秋葉監督:見ててうれしいな♪ いい選手がたくさんいるので、そういう選手は自主自立して、自分でいろんなことを解決・修正する力を選手たちに求めている。あとはやってくれるので、いつも言うのは 僕以上のチーム・選手になっていく。
槙野さん:秋葉監督が見る“夏場の連戦”、過密スケジュールでの戦い方は?
秋葉監督:まずは、選手全員で戦わなければならない。それだけの選手層がありますし、クラブも それだけの選手をそろえている、これを使わない手はない。同じ選手でやることは“もったいない”。だからこそ、全員がその気になって、全員がチームのど真ん中にいると思って、昇格するんだ!という強い意志・意欲を見せてほしい。