【最新ウクライナ情勢】交渉にゼレンスキー大統領「結果には期待していない」 “核の威嚇”で緊迫化 国内でも「憲法9条」論議 静岡県議会は軍事侵攻を非難する決議を全会一致で可決
交渉によって、解決の糸口は見つかるのでしょうか。ウクライナのゼレンスキー大統領は27日、ベラルーシのルカシェンコ大統領と電話会談し、ベラルーシとの国境でロシアと交渉を行うことで合意したと表明しました。
交渉に前提条件は付けないとしていますが、ゼレンスキー大統領は「交渉の結果には期待していない」と述べ、進展に懐疑的な見方を示しています。
ロシア、ウクライナ、それぞれの交渉団はすでに現地に到着した模様で、CNNはウクライナ政府高官の話として、話し合いは現地時間28日の朝から始まると報じています。
安倍元総理「核共有政策について議論すべき」
一方、ロシアのプーチン大統領は27日、軍の幹部らを招集し、核を含む「抑止力部隊」を厳戒態勢に移行するよう指示しました。今も戦闘が続く中、事態は一層緊迫しています。
こうした中、民放のテレビ番組に出演した安倍元総理はNATO加盟国の一部が採用している「核共有」政策について、日本でも議論すべきだとの考えを示しました。
安倍元総理大臣:「世界の安全がどのように守られているのか。現実の議論をタブー視してはならない。日本の国民の命、国をどうやったら守れるか、様々な選択肢をしっかりと視野に入れながら議論するべき」
同時に安倍元総理は「被爆国として核を廃絶する目標は掲げなければいけないし、それに向かって進んでいくことは大切だ」とも語りました。しかし、仮に「核共有」政策を採用すれば、日本が堅持する「非核三原則」に反することになります。
細野豪志氏「憲法9条があっても他国から攻められる」
一方、ロシアの軍事侵攻を巡っては、SNS上などで「憲法9条で国は守れるのか」という懸念の声も上がっています。9条改憲に反対する共産党の志位委員長は先週木曜日、自身のツイッター上で、次のように訴えました。
日本共産党
志位委員長 (24日のツイッターから):「憲法9条をウクライナ問題と関係させて論ずるならば、仮にプーチン氏のようなリーダーが選ばれても、他国への侵略ができないようにするための条項が、憲法9条なのです」
これに静岡5区選出、自民党の細野豪志衆院議員が反応しました。
静岡5区 自民党 細野衆院議員(24日のツイッターから):「論ずべきは、憲法9条があれば日本はウクライナのように他国から攻められることはないのかということ。残念ながら答えはノーだ。志位委員長のロジックでは他国のための憲法9条になってしまう」
日本維新の会の松井代表も、「志位さん、共産党はこれまで9条で他国から侵略されないと仰ってたのでは?」と投稿しています。
静岡県議会「断じて容認できない」
開会中の静岡県議会では28日、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を非難する決議を全会一致で可決。
「力による一方的な現状変更の試みであり、ウクライナの主権と領土の一体性を侵害する明白な国際違反で、断じて容認できない」などと強く非難しています。