菓子店「スイーツがおいしい町と知って…」 竜王のおやつは「『黒いちじく』シュークリーム」に「どらサンド」 藤井竜王効果で地域活性化を 静岡・富士宮市

白鳥衛記者(28日):「私は今、富士宮市内の老舗旅館にいます。こちらの旅館できょうから将棋の8大タイトルの最高峰竜王戦が始まりました」

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「スイーツがおいしい町と知って…」 「『黒いちじく』シュークリーム」に「どらサンド」 藤井竜王効果で地域活性化を 静岡・富士宮市

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富士山に見守られて対局

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 藤井聡太竜王に広瀬章人八段が挑む将棋第35期竜王戦7番勝負・第3局が28日から静岡県富士宮市で始まりました。会場は「割烹旅館たちばな」。竜王戦は将棋界の最高棋戦とも称されていて、藤井竜王が初防衛となるか、広瀬八段が4期ぶりにタイトルを奪取するのか注目されています。先手の広瀬八段は2六歩、対する藤井竜王は一口お茶を飲んでから、8四歩を指しました。第1局は広瀬八段、第2局は藤井竜王が勝利し、1勝1敗となっています。対局は2日制で、決着はきょう午後になる見通しです。

藤井竜王(27日):「富士山の眺めがすばらしく感激しております。ここまで七番勝負一勝一敗、第1局、第2局の反省を生かして第3局以降良い内容の将棋にしていければと思っています。見ていただいている方に最後まで楽しんでいただける熱戦にできればと思っています」

広瀬八段(27日):「第3局の場所が富士山が見えて非常に素晴らしい場所。日本一の富士山が見守っていただける中で、竜王戦の対局ができることを非常にうれしく思いますし、身が引き締まる思いになった心境であります。自分自身の持てる力を出し切って、皆様に良い将棋をお見せできればと思っています」

 富士宮市での将棋タイトル戦は今回が初めて。27日に開かれた前夜祭では多くの将棋ファンや関係者およそ200人が藤井竜王と広瀬八段の対局への決意表明を見守りました。

ファン:「夢みたい…。」

ファン(高校生):「同世代で活躍されている方なので刺激を受けたし、私も頑張っていきたいと思った」

おやつで地域活性化を

 藤井竜王のタイトル戦といえば、毎回注目されるのが、おやつ。名古屋生まれのスイーツ「ぴよりん」は藤井竜王が食べたことで一躍有名に。今年5月、「ぴよりん」の静岡版が発売されると、販売会場となったホテルには整理券を求める人が殺到しました。

 この“藤井フィーバー”を地域活性化につなげようと、今回、富士宮市では藤井竜王と広瀬八段に提供するおやつを決める投票が行われました。7月に候補を募集したところ38品の応募があり、8月に実施された投票で上位7品が選ばれました。

画像: おやつで地域活性化を

 将棋に負けないほどの熱戦の末、選ばれた富士宮市自慢の7品のおやつ。その中から28日午前10時のおやつタイムに藤井竜王が選んだお菓子は…。

「幻の!!『黒いちじく』シュークリーム」は1時間で完売

画像1: 「幻の!!『黒いちじく』シュークリーム」は1時間で完売

 「幻の!!『黒いちじく』シュークリーム」。自社農園で栽培された希少な黒いちじく「ビオレ・ソリエス」をふんだんに使った一品です。

お店を訪ねてみると…。

白鳥記者(28日):「午前、藤井聡太竜王が選んだおやつがこちらの幻の黒いちじくシュークリームなんですが、お店のオープンから1時間ほど経過し、すでに完売しています」

 富士宮市内に店を構える「モウデルコーヒー」。藤井竜王が食べたものと同じシュークリームを食べようと、早速お客さんが殺到していました。

モウデルコーヒー 丹沢遼代表:「本当に私たちも驚いていて、朝、開店直後からたくさんのお客様に来ていただいて、本当にとても今バタバタしている。もう、あっという間に物が少なくなっていくという状況で、うれしい悲鳴。富士宮には元々富士宮焼きそばやグルメがたくさんあるので、これもまた新しい名物になれば、富士宮のためにもなるのかなと考えてます」

 あまりの反響ぶりに、当面の間1人2つまでの購入制限を設けることに決めたそうです。

画像2: 「幻の!!『黒いちじく』シュークリーム」は1時間で完売

 そして広瀬章人八段は、富士山の湧き水が使われた「富士のくに雲海ゼリー」をチョイス。

午後は「どらサンド」 製造元「うれしいの一言」

画像: 午後は「どらサンド」 製造元「うれしいの一言」

 竜王戦のおやつタイムは、午前10時と午後3時の1日2回。28日午後3時のおやつに藤井竜王が食べたのはふわふわのどら焼きの皮で フルーツ、生クリーム、あんこを挟んだ 和洋折衷の新感覚のスイーツ「どらサンド」。

 製造元の「お菓子の家 もちのき」は富士宮市・富士市内に5店舗を展開する和洋菓子のお店です。藤井竜王が「どらサンド」を食べてくれたと聞いて…。

もちのき統括本部長 伊藤博子さん:「うれしいの一言に尽きるんですけれど、"どらサンド”は2017年に発売されて、少しずつ地元の方たちに愛されてきているんですけど、今回の藤井竜王が召し上がってくれたことで、富士宮は焼きそばだけはなくてスイーツがおいしい町なんだということを認識していただけるきっかけになればうれしい」

 通常は5店舗合わせて 100個製造していますが、藤井竜王効果を見越してあすからは200から250個を用意するそうです。

もちのき総括本部長 伊藤博子さん:「ひょっとしたら売り切れもあるかもしれない。すぐに対応できるように予約などに対応できるように思っています」