【不適切保育に関する報告について】保育園が裾野市に報告した調査報告、再発防止策ならびに改善策

【調査の趣旨】
令和4年8月22日 裾野市より「公益通報」 の連絡をいただき、事実確認の調査依頼を受けました。内容については、当法人の運営する 「さくら保育園」の中で、 不適切な保育が実施されているとの通報が、 裾野市担当課にありました。
当法人の「公益通報者保護規程」に則り調査チームを設置し、事実の確認調査をするに至ります。

【調査結果】
職員との個別面談の結果、さくら保育園の特定のクラスにおいて不適切な保育が発生していたと判明しました。明らかに保育所保育指針に照らし、改善を要すると判断される行為であると確認いたしました。

【調査詳細】
不適切保育の発生場所:1歳児クラス (たんぽぽ組)
職員配置6名のうち、3名の職員による不適切保育を確認しました。

①該当の3名からのヒアリング結果は下記のとおりです。
1.園児をロッカーに入れ、泣いている姿を写真撮影する
2.園児を教室に接する玩具倉庫に閉じ込める
3.園児の頭をバインダーで叩く
4.園児の足を持ち、宙づりにする
5.給食時、食べるのが遅い園児に対し、無理やり食べさせる
6.良くない行動をした園児を消灯した排泄室(トイレ)に閉じ込める
7.寝ない園児に対し乱暴な言葉をかける
8.園児の容姿を貶すような言葉をかける
9.大きい声を出して園児を威嚇する
10.撮影した写真に不適切なコメントを記しグループに配信する

② 該当クラス外の職員のヒアリング結果は下記のとおりです。
1.不適切な現場は見ていないが1歳園児の泣き声が目立った
2.1歳児クラスは園児に対する職員の言葉使いが汚い、きついと感じた
3.園児に対し、少しやりすぎなのかなと思う場面があった
4.園児を叱る保育方針の園だと思った
5.現場を見ても、誰かに言えない。相談できない状況だった

今回の調査結果では、1歳児クラスにおいて上記の不適切な保育が行われていたと確認されました。調査結果を踏まえ、速やかな是正措置として、職員に対し不適切な保育の未然防止及び発生時の対応について周知いたしました。今後、二度と同じ事象を発生させないよう、下記記載内容の対応・対策の措置を取り、 細心の注意を払い保育業務を行う所存です。

【再発防止策ならびに改善策】
(保育)
・子どもは尊重すべき人との基本的な考えを皆が持つこと
・子どもの名前は呼び捨てにしない (ちゃん・くん・さん を付ける)
・子どもの個人個人の行動を尊重し、 集団の中での一斉保育にとらわれすぎない
・子どもに対してえこひいき、差別をしない
・子どもの行動がある程度待てるようにする・子ども同士の諍い、探求を含む
・子どもに対しても大人に対しても、耳心地の良い言葉を使う
・子どもに対し、乱暴な言葉は使わない
・子どもに対して明らかに いじめ等の不適切な保育が見られたら早急に報告する
・子どもの前で保護者の悪口を言わない
・子どもに対し優しい話しかけをする
・子どもに対し威圧的な態度、大声、叱る等の行為をしない
・子どもと一緒に過ごす時間を優先する(準備や支度時等)
・子どもの目線に合わせ穏やかに目を見てゆっくり話しかけをおこなう
・子どもに対し閉じ込める、締め出す行為はしない
・子どもの年齢に応じた叱り方をし、決して感情的にならない
・子どもを廊下に出したり、部屋に閉じ込め長く泣かせる行為は禁止

(給食時)
・無理やり食べさせる行為はしない
・一人ひとりの状況にあった援助をする
・食べ方の順番にとらわれず食事を補助する
・美味しく食べることができる雰囲気を作る
・焦らず、慌てずゆったりとした気分で食べられるようにする
・優しく話しかけながら食べる

(職員)
・保育中の個人携帯電話の所持を厳禁とする
・散歩時等の緊急時連絡用の携帯電話のみ可とする
・園児の写真撮影については、園のカメラのみとする。
・個人の携帯電話での園児撮影は厳禁とする
・保護者、学校等の連絡については保育園にするよう周知する
・危険防止のため、 ポシェット等を身に着けることはしない。
・勤務時間等の時間管理を徹底する(サービス残業の禁止)
・残業が当然の様な雰囲気を作らない 圧力をかけない
・職員同士、お互いを認め合い良し悪しの判断を素早く伝えられる関係を構築する
・年代による業務の量の差を付けない 職員は皆平等ととらえる
・悩み事相談事、報告をしやすい環境を整備する
・報連相はまず主任・副主任・主任補助にする
・主任、副主任、主任補助については事象により長まで速やかに報告する

画像: 【不適切保育に関する報告について】保育園が裾野市に報告した調査報告、再発防止策ならびに改善策