東日本大震災から12年 ボランティア団体活動の記録の写真展「東北の今を多くの人に知ってほしい」 静岡市・清水区
東日本大震災からまもなく12年です。静岡市では震災について考えるきっかけにしてほしいと市内のボランティア団体の活動を記録した写真の展示会が開かれています。
清水うたい隊東北ボランティア 望月光則さん:
「この写真はですね。清水うたい隊東北ボランティアが第3回の時にお邪魔した岩手県下閉伊郡山田町猿神仮設住宅の皆さんです」
別れの瞬間を写したこの一枚。
8年前、岩手県山田町で撮影されました。
こちらは翌年の写真。
ボランティアで訪れた高校生3人と。
会話が弾んでいたのでしょうか。
和気あいあいとした様子です。
静岡市の清水市民活動センターで開かれている「写真で振り返る12年の歩み
東日本大震災支援活動の記録、写真展」。
発災から支援を続ける、市内のボランティア団体の活動を記録した写真30点が展示されています。
市民に対し、防災について考えるきっかけにしてほしいと、今年初めて企画されました。
「こちらは、震災遺構として残る福島県浪江町の請戸小学校です。天井が、剥がれ落ちたままの教室。2021年12月撮影」
「水の重みで、床が傾いたままの体育館の写真も。2021年12月撮影」
あの時から時が止まっている場所が、東北には残っています。
訪れた人・女性:
「胸がぎゅっと苦しくなるくらい 写真を見て思い出して、そうだったなと感じました。本当に大変なことをね、でもその中には笑顔もあるというのが人間はすごいなと思ったりして苦しいです。いま」
会場には、訪れた人から寄せられたメッセージも・・・。
「3.11を忘れない」
「気持ちもつなごう」
発災後年に1度、岩手県や宮城県の被災地を訪れている望月光則さん(65)。
元同僚が被災し復興ボランティアを始めました。
始めて仮設住宅を訪れた時から、歌を通して住民と心を通わせています。
清水うたい隊東北ボランティア 望月光則さん:
「苦しいけれども、笑顔を忘れないで頑張っている東北のみなさんの姿を見ると
逆に何々してあげるのではなくて。行ったことによって一緒になって楽しい時間を過ごして逆に自分たちが元気をいただいていて」
望月さんは、東北の今を多くの人に知ってほしいと話します。
清水うたい隊東北ボランティア 望月光則さん:
「悔しい思いをしている人が大勢被災地にはいらっしゃったんですよね。 突然家族が亡くなって、自分ひとりが残ってしまったりとか。東北の中でも同じ町でも残っている家とか。全く流されてしまって、火災で燃えてしまって全くないところとか」
「今もひとりっきりで友達も失っちゃたりとか、親戚の人もいないとか、苦しい思いをされている方がまだまだいますし」
「大勢のみなさんに東日本大震災のこと東北のみなさんが頑張り続けていること
ぜひ知っていただきたいなということで、大勢の皆さんに来ていただきたいと思っております。」
この写真展は13日まで開かれています。