第72期王将戦七番勝負第1局 藤井聡太五冠VS羽生善治九段で盛り上がった掛川市の2日間
静岡県掛川市で行われている将棋の第72期王将戦七番勝負第1局は、藤井聡太五冠が羽生善治九段を破りました。会場となった掛川市は 大いに盛り上がりました。
羽生善治九段:
「おはようございます」
8日掛川市で将棋の王将戦・七番勝負の第1局が開幕しました。
まず決戦の場に現れたのは、レジェンド羽生善治九段52歳。
まっすぐ前を見据えます。
その3分後…。
「王将」の初防衛がかかる、二十歳の天才、藤井聡太五冠が対局場へ。
羽生九段と視線は合わさず、静かに闘志を燃やします。
「両者あいさつ」
先手は、藤井五冠。その前にお茶を一口。お約束の「初手 お茶」です。
王将戦七番勝負の第1局の舞台は掛川城の「二の丸茶室」。”将棋のまち”をうたう掛川市で王将戦が開催されるのは14年連続ですが、今回の対局はこれまでにない注目を集めています。
”平成の天才”と”令和の天才”。この2人がタイトル戦でぶつかるのは今回が初めてです。
藤井聡太五冠:
「(羽生九段は)将棋界のスーパースターなので(王将戦)七番勝負の舞台で対戦できるのはとても楽しみ」
羽生善治九段:「(藤井五冠は)ずっと安定して結果を残されていて、特にここ最近さらに強さを増している印象。こういった大舞台・ひのき舞台に立つ機会に恵まれたので、その舞台にふさわしい中身の濃い将棋が指せたらいいなと考えています」
対局初日のきのう、会場の掛川城には朝からファンの行列が―
行列の雰囲気皆さんのお目当て…
、それは2人の署名が入った、王将戦限定の御城印です。
「5枚」「6500円ちょうどいただきます」
「8枚」「1万400円ですね」
Q.きょうは何時から並んでいる?
藤枝市民 40代:
「きょうは午前8時ぐらいから。藤井五冠と羽生九段が来るというので少しでも感じたくて近くに来ました」
Q.なぜ並んでいるかわかる?
5歳:
「わかんない」
掛川市民:
「掛川市がこれで盛り上がってくれたらすごくうれしい。将棋を通じて住んでいる人にとってはうれしいこと」
浜松市民:
「藤井五冠も羽生九段も好きなので来ました。新旧天才対決というのが楽しみ」
世代を超えたスーパースター同士の対決。
2人はこれまでに8回対局していて、藤井五冠の7勝1敗です。
午前9時ごろ8日羽生九段が44手目を封じて終了した対局は、9日午前9時から再開。
勝負めしとおやつ
対局の行方とともに気になるのが、2人が選ぶ”勝負めし”とおやつ。
8日の昼食には藤井五冠がブランドの掛川牛を使った麻婆豆腐。
羽生九段は遠州黒豚と掛川野菜のトマト煮込みと、どちらも地元グルメに。
栗田麻理アナウンサー 日坂宿 橘屋:
「こちらの和菓子店で人気の本わらび餅。実はこの本わらび餅が対局時に出されるお茶受けに選ばれたんです」
こちらの店の本わらび餅もおやつの一品に選ばれていました。
SNSでも大きな反響があったそうですが…。
電話対応「(電話)」「橘屋でございます そうですか…わかりました」
「ダメでした、残念でした。本当に一生懸命備えてやってきたので残念な限りです」
残念ながら2日間を通じて提供されることはありませんでした。
それでも…。
Q.王将戦の反響はありますか?
日坂宿 橘屋 田辺玲子さん:
「王将戦の対局の前から東京や名古屋の方とかが当店に来て『わらび餅を食べてみたいんです』と言ってもらえたり、反響はとってもたくさんあります」
対局はつい先ほど羽生九段が91手で投了し、藤井五冠が勝利しました。
「王将」初防衛がかかる藤井五冠が七番勝負の第1局を制し、好スタートです。