新型コロナワクチン会場に強引に押し入る反ワクチン団体「神真都Q会」とは?静岡県警は実態解明を急ぐ
新型コロナワクチンの集団接種会場委に無理やり押し入ったとして、反ワクチン団体のメンバー8人が逮捕された事件。静岡県袋井市にある団体の本部事務所周辺の住民からは不安の声が上がっています。
久須美舞記者 焼津警察署:
「午前9時です。容疑者を乗せているとみられる車が焼津警察署に到着しました。」
12月1日、建造物侵入の疑いで逮捕された掛川市の会社役員(48)ら8人。
居住地は掛川市以外に静岡市や焼津市、浜松市などで、職業もバラバラです。
ただ、この8人に共通していることが1つあります。それが・・・「反ワクチン活動」。
今回逮捕された会社役員や、焼津市の容疑者(67)らは全国で活動する反ワクチン団体「神真都Q会」(やまときゅうかい)に所属しています。
逮捕された8人は、今年3月13日焼津市内の新型コロナワクチンの集団接種会場に警備員や職員の制止を振り切り、侵入した疑いが持たれています。
当時、現場にいた市の職員は─
焼津市ワクチン接種推進室 安藤隆行 室長:
「問診されている方、接種を受けている方もいたが、それでも中に強引に入ってきて、先生に対して暴言をはいていた。接種されていた方に対しては、大変ご心配とご迷惑をおかけしたなと思っている」
8人は、強引に侵入した上、医師に対して、「接種は犯罪だ」、「接種は殺人だ」などと大声で訴え、接種は一時中断されました。
市によると団体のメンバーは他にも、3月から4月にかけて、焼津市と静岡県の集団接種会場、合わせて4カ所に押し入っていたといいます。
「神真都Q会」の本部は袋井市か
竹内一夫記者 袋井市:
「午前9時です。神真都Q会の事務所に警察の捜査員が入ります。」
県警は、12月5日、袋井市にある「神真都Q会」(やまときゅうかい)の事務所や、団体メンバーが集会などを行っていたとされる浜松市天竜区の工場など3カ所を家宅捜索しました。
そもそも、「神真都Q会」(やまときゅうかい)とは、どのような団体なのでしょうか。
袋井市にある団体の事務所周辺を取材しました。
西尾梓アナウンサー 袋井市:
「袋井市にある反ワクチン団体の事務所前です。現在部屋のカーテンは閉め切られています。人の出入りする様子も確認できません。」
団体の事務所があるのは、閑静な住宅街で、どこにでもある一般的な2階建ての家です。
県警によりますと、「神真都Q会」は「ワクチン接種の反対」や「マスク着用の反対」を訴え、全国規模で活動する団体で
袋井市にある事務所が本部だということです。
事務所の近隣住民は…
近隣住民:
「急にこういうオカルト教団みたいなものが入ってきたのでびっくりしている」
近隣住民:
「こんな田舎にそういう変わった人が来るのは不安。車が兵庫県ナンバーとか遠くの車の出入りが激しいから、変だなとは思った」
住民によりますと、3カ月ほど前から事務所に人が出入りするようになり、県外ナンバーの車もたびたび目撃されていました。
こちらの男性は、団体の関係者とみられる人物に直接話を聞いたそうです。
近隣住民:
「火を焚いて熱湯のなかに木の葉っぱみたいなものから、木を粉末にしたようなものをいろいろ混ぜていて、何ができると聞いたら『漢方薬とか』女の人が3人いた。30代くらいの人に、どこから来たのか聞いたら『大阪から来た』。なんでこんなところに来たか聞いたら“師匠”がここにいるから来たという話だった」
近隣の住民に不安を抱かせる「神真都Q会」とは。
県警は押収した資料などを基に、実態解明を進める方針です。