医療従事者の感染や濃厚接触による「医療崩壊」懸念 川勝知事は「米軍基地内の感染の実態が把握できない」 静岡県

 静岡県では4カ月ぶりに新規感染者が200人を超える中、県の病院協会が会見し、急速な感染拡大に医療崩壊が起こる危険性を指摘しました。

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医療従事者の感染や濃厚接触による「医療崩壊」懸念 川勝知事は「米軍基地内の感染の実態が把握できない」 静岡県

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県病院協会会長「医療従事者の感染、濃厚接触で…」

 県と県病院協会は12日、共同で会見を開き、緊急の呼びかけを行いました。

静岡県健康福祉部 後藤幹生参事:「1日200人は9月8日、4カ月ぶり。9月8日の220人以来の200人台となり、人口10万人あたりも20人を超えて、第5波相当の感染拡大となっている。40歳以下で全体の85%ほど8割ぐらいが若い世代ということで、やはり若い世代から感染拡大が始まっている」

 県病院協会の毛利会長は、県内でも第5波とは違う形の「医療崩壊」が起こる危険性を指摘しました。

静岡県病院協会 毛利博会長:「今回はデルタ株のように、重症患者による医療ひっ迫とは異なる様相を呈するものと病院側としても考えている。沖縄で起こっていますが、医療従事者の感染、濃厚接触により職場から離脱する事態が静岡でも起こることが想定されている」

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川勝知事「キャンプ富士内の感染の実態を把握できない」

 一方、先ほど、オンラインで全国知事会議が開かれ、川勝平太知事が出席しました。

 会議では、オミクロン株の感染拡大で、医療や保健所業務のひっ迫につながる危機的な段階に突入しつつあるとして国への緊急提言をまとめ、オミクロン株の知見の共有やワクチンの追加接種に向けた有効性や必要性の情報発信などを求めました。

 この上で、川勝知事は米軍のキャンプ富士での感染拡大について…。

静岡県 川勝平太知事:「地元の自治体でキャンプ富士内の感染の実態を把握できないということで、まさにこれは日米地位協定の防疫上の支障であると考えている。防疫上の観点からも、今こそ地位協定の抜本的改善が必要である」

 今後は在日米軍がある地域の知事らと連携して取り組みたいとしています。  

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