焼津漁港冷凍カツオ窃盗事件で元漁協職員と水産会社元社長らに有罪判決「組織的に悪しき風習に染まった犯行」
静岡県の焼津漁港で起きた冷凍カツオ窃盗事件の第1ルートを巡る裁判で、静岡地裁は元漁協職員の男ら5人に執行猶予付きの判決を言い渡しました。
判決によりますと、焼津漁協元職員の被告(41)と水産加工会社元社長の被告(61)ら5人は、去年2月、焼津漁港で冷凍カツオおよそ4・5トン時価およそ103万7000円相当を盗むなどしました。
この裁判では水産加工会社元社長だけが一貫して否認していました。
17日の判決で、静岡地裁の国井恒志裁判長は、漁協元職員らの供述から水産加工会社元社長が共謀していたことが認められるとした上で、「漁港に関わる立場を悪用した組織的な犯行で、悪しき風習に染まり犯行に至ったことは 厳しい非難を免れない」と指摘しました。
一方で、「被害弁償をし、反省をしている」などとして、犯行を主導した漁協元職員と水産加工会社元社長ら3人に懲役3年、執行猶予3年の判決を、トラックの運転手ら2人に懲役2年、執行猶予3年の判決をそれぞれ言い渡しました。
判決後、被害に遭った船会社の会長は。
●被害に遭った水産会社会長
「しっかりした判決だったのかなと。早くみそぎを済まして正常な焼津に戻っていただきたいなと思います」