静岡市長が謝罪 ワクチン予約殺到で受け付けを一時停止 「見込みが甘かった」
静岡市 田辺信宏市長:「まず冒頭に、2日からワクチンの接種予約受け付けを一時的に停止したことをお詫びします。市民の皆さんがウェブの予約支援窓口にお越しいただいたにもかかわらず、予約いただけずに、お帰りになられた。申し訳ありませんでした」
謝罪から始まった静岡市の田辺市長の会見。新型コロナのワクチン接種予約を停止している問題について陳謝しました。今回の混乱を招いた要因は市の想定の甘さです。
75歳以上を前倒しして予約殺到招く
先月10日から接種の予約受け付けを始めた静岡市。およそ6万人分の予約枠を用意していましたが、当初の対象になっていた85歳以上のおよそ4万2000人分の予約は思うように進みませんでした。
そこで予約数を増やそうと市は先月末に、75歳から84歳のおよそ7万6000人分の接種券を前倒して発送。これで予約できる人数は合わせて11万8000人にまで膨らみましたが、確保している予約枠は6万人分のまま。
結果的に予約の殺到を招き、用意していた予約枠を超えてしまったのです。
静岡市 田辺信宏市長:「実際上の市民の心理状況、いわゆる定性的な部分で私たちの見込みが甘かったということ。それがこういう事態を招いてしまった。現在75歳以上の方々のうち、予約をお待ちの皆さんは今月3日時点で、最大で2万7900人ほどいらっしゃると想定してる。まずはこの市民の皆さんの接種の予約枠を確実に確保をした上で、今月14日から予約の受け付けを再開したいと考えている。つづく65歳から74歳の皆さんについては、見直しを図ります。当初は6月11日に接種券を発送する予定でしたが、75歳以上の皆様と重複する、予約を待っている方々を優先するため、混乱を避けるため、65歳から74歳の皆様には16日の発送とすることにした」
市内に3カ所の大規模接種会場
14日から予約を再開するときには、およそ10万7000人分の予約枠を確保できる見込みだといいます。
これには大規模接種会場の予約枠も含まれていて、市は詳細を明らかにしました。
市が設置する大規模接種会場は3カ所。JR静岡駅北口にある「静岡マルイ」の跡地や、南口の「ホテルグランヒルズ静岡」。もう一カ所は検討中としています。大規模接種は20日から始まります。
静岡市 田辺信宏市長:「大きな目標、今後7月中に65歳以上の市民のみなさんにワクチンの接種完了をしていただくということにむけて、様々な見直し改善を図ってまいりたい」
1回目と2回目を別々に予約 間隔があく高齢者も
一方、新たな問題も浮上しています。現状、静岡市の予約システムでは、1回目と2回目の予約を別々に行う必要があります。このため、2回目の接種の間隔が3週間以上先になってしまう高齢者もいて、医療機関が日程を修正するなどの対応に追われているといいます。
地元医師会からは、2回目が自動的に予約されるようにするべきという声があがっていて、市は今後、委託する企業に依頼して改修を進める方針です。
静岡市 田辺信宏市長:「希望的観測・願望ではなくて、リアリティーを持った改善をはかっていくことが肝要」
Q.7月中に接種完了はできる?
田辺市長:「まだ、あきらめていません」