「しずおか元気旅」キャンペーンが不調? ホテル社長のホンネとは 観光客も「知らなかった…」
春の行楽シーズンを後押しする形で今月から始まったのが静岡県の観光促進事業「しずおか!元気旅」。1人1泊につき、最大5000円の補助と2000円の地域クーポンが付与されます。
ホテルには追い風も「4月いっぱいで終わり…」
はままつフラワーパークがある舘山寺は、県内でも有数の観光エリア。舘山寺に構えたこちらのホテルでも追い風を感じています。
サゴーロイヤルホテル
小野晃司 社長:「全体の予約の20%ほどが県民割をご利用いただいています。対前年比で言えば125%ということで、約25%のお客様が昨年よりも多くお越しいただいているという結果になっております」
去年のこの時期よりも復調傾向にある客足ですが、コロナ禍以前と比べると、団体客の激減を受けて予約数そのものは落ち込んだまま。ホテルでは、おもてなしの質の向上に一層力を入れていく考えです。
サゴーロイヤルホテル
小野晃司 社長:「もうこの県民割が今月いっぱいで終わりじゃないですか。我々の業界も待っているんじゃなくて、自分たちで作り上げていくということで。来ていただいた中で喜んでいただける、そういったサービス提供、これに努めたいと思います」
感染状況の高止まりが出足不調の要因?
一方、これまでも実施されてきた観光促進事業をめぐっては、観光業界の一部から『今回は利用があまり伸びていない』との声も聞かれています。県によりますと、今回のキャンペーンで発売開始から3日間にコンビニで発券された宿泊および地域クーポンは、およそ2万5500枚。
同じく県民のみを対象にして行われた去年10月は、発売開始から3日間で4万枚を販売したといい、前回に比べて出足は鈍い状況です。
県の担当者:「県内の感染状況が高止まりしている。特に直近1週間は感染が増加傾向にあって、そこも要因の一つではないか」
観光客の反応は…
観光客に聞いてみると…。
Q.静岡県内で元気旅っていう観光促進事業しているんですけれど…
浜松市民 30代:「そうなんですか。ちょっと存じ上げなかった」
Q.旅行の割引だったり、クーポンがもらえるんですけど、全然ご存じなかった?
浜松市民 30代:「全然知らなかったです。ちょっと調べてみます」
浜松市民 70代:「聞いたことある。あるけどなかなかね」
「流しちゃった。よくわかんない」
出足の鈍さには、PR不足も影響しているのでしょうか。県は県民割の対象を中部ブロックまで拡大するか検討を進めていて、5月以降の実施については政府のGoToトラベルの動向次第としています。
(4月6日放送)