【豪雨】去年決壊した敷地川が再び決壊 本格的な復旧工事の矢先の災害に住民は 静岡・磐田市
磐田市の敷地川周辺では去年の台風15号に続いて今回の大雨でも大きな被害を受けました。5日も住民やボランティアが片付け作業に追われています。
高木純一ディレクター:
「先週金曜日の大雨で決壊した敷地川に来ています。現在は重機による復旧作業が行われています」
磐田市の敷地川では、大雨の影響で去年9月の台風15号で決壊した場所が再び決壊。
付近では住宅の浸水や農園への土砂流入の被害が相次ぎました。
被害のあった住民:
「これだもん、ここまで来た。機械がみんなやられちゃった」
去年9月の台風15号でも被害を受けたこちらの柿農家。
倉庫は100万円をかけて改築したばかりでした。
被害のあった住民:
「扉が開かない。泥が詰まっている。とらにゃあいけない。こっちだってひどいもんだ。またかき出さないといけない」
こちらは2日の夕方に撮影された映像です。
川岸に積まれた土のうが崩れ、濁流が住宅の方へと流れ込んでいます。
撮影したのは、すぐ近くに住む男性でした。
須藤誠人アナウンサー:
「本当にこの目の前が湖というか海のようになってますね」
被災した 柳沢重博さん:
「あそこに今重機が入っている、一番最初に越水したところがあそこ。ここに土のうが積んである。去年の台風15号被害で5段くらい積んであったけど、大雨を繰り返すうちに崩れていく。その状態で今回の大雨、台風が来たので。何というか、憤りというか…。一番の問題は去年被災した方が半年後にもう一回被災した。この精神的ストレスというのはかなりのものだと思いますね」
被災した 伊藤賢さん:
「去年がここですね。1m50cmくらいで。今年がここですね。
この間がここになります」
川から30mほどのところに住むこちらの男性。今回の大雨でも再び被害を受けました。
被災した 伊藤賢さん:
「テレビは買ったばかりだったが高さが足りなくて、沈んでしまったが、ルーターは位置を少し上げといたのでこれは助かった」
去年の経験を生かして事前に対策をしていたという伊藤さんですが、作業は思うように進んでいないと言います。
被災した 伊藤賢さん:
「2回目とはいえ何から手を付けていったらいいかわからない状況で、ボランティアさんもせっかく来てもらっているが、十分にお願いがしきれない。まだまだ状況が整理できていない」
不安を募らす伊藤さんですが、復旧に向け5日も現地には続々と災害ボランティアが入り作業が行われました
駆けつけたボランティアは、市長は、
磐田市社会福祉協議会 小栗伸介さん:
「前回の被害の場所と同じ場所ということで、こちらもどの家が大体被害に遭ったかを把握できていたので、行政と一緒に訪問調査をしてニーズを拾ってできるだけ早く活動した」
5日参加したボランティアはおよそ35人。
中には去年の台風15号の時にも参加した人の姿も・・・
災害ボランティア:
「(台風15号の時は)もっとひどかったかもしれない。でも今回は川の石がものすごく流れてきているので取るのが大変。去年は土ばっかりだったのでスコップで掘れたが、今年は大変ですね。もう少しきれいに川を水が流れるようになってたかなと思うが、(去年から)そんなには変わっていないから、なかなか工事が追いついていなかったのかという気はする」
これから本格的な復旧工事が始まろうとしていた矢先に再び起きた災害。
被災者は複雑な思いを抱えています。
ON 被災した 伊藤賢さん
「今回に関してはタイミングが悪かった。
そう思っているのは私だけかもしれないし複雑な思いではある。可能な限りこうなるのはわかっていたので早く(工事を)やってくれればうれしかった。3回目はあるつもりで動いている。今年はこれでは終わらないんじゃないかと感じている」
憤りや不安を抱える被災者たち。
今回の大雨被害を受けておととい現地を視察した磐田市の草地博昭市長は―
磐田市 草地博昭市長 3日:
「被災された皆様は昨年9月の災害だったので本当に言葉もありません。心からお見舞い申し上げるところです。今回は仮復旧だったので、全体の見直しが必要ということも含めて、県と調整しなくてはいけないと思っている」