清水残留のDF原輝綺「迷いましたが、後悔が少ない方を選択した」他クラブオファー断り決断
清水エスパルスは9日、静岡市の三保グラウンドで初練習を行い、新シーズンに向けてスタートを切った。練習後、DF・原輝綺(25)が取材に応じ、残留を決断した想いを激白した。
原の契約更新がリリースされたのはクラブの新体制発表当日の5日、日本人選手では最も遅い発表となった。移籍もあると考えていたサポーターにとっても驚きの残留発表だったのだ。
「選手としてのキャリアを取るのか、清水にもう1年残って昇格に向けてプレーするのか迷いましたけど、どっちを取っても後悔はしたと思いますし、自分にとって後悔が少ない方を(選びました)」と原。他クラブや個人昇格よりも清水に残留した方が後悔は少ないと考えたのだ。
市立船橋高校出身の原は、新潟、鳥栖を経て2021年に清水に加入。主に右サイドバックとして活躍し、昨シーズンは試合中の3バックにも冷静に対応するクレバーなディフェンダーだ。
さらに磐田との静岡ダービーではゴールライン上での決死のクリアや最終節・水戸戦で見せた気迫のヘッドなど、日本代表経験者としてガッツ溢れるプレーでチームを引っ張ってきた。しかし2023年シーズン当初は清水にその姿はなく、スイスの名門クラブ・グラスホッパーズで戦っていた。12試合スイスリーグのピッチに立ったが、加入後すぐに負ったけがの影響もあり夏に清水に復帰していた。そこからすぐさま清水のレギュラーを奪取、16試合で1ゴールをマークしたが、クラブはJ1昇格を逃していた。そしてその海外挑戦で清水を離れた期間が、残留を決めた理由の一つだと原は言う。
「自分も(スイスから)帰ってきて半年しか居られなかったこともあったし、1年間チームのためにプレー出来ていなかったのもあったので、今年1年しっかり頑張ろうと思いました。1年間仕事して、昇格をする。自分の力を示したい」
清水は昨季のキャプテン鈴木義宜が京都、中山克広が名古屋、岸本武流がガンバ大阪へと移籍したが、主力の流出は最低限。2025年シーズン、J1の舞台で戦うために、原輝綺らオレンジ戦士の戦いがまもなくはじまる。