コロナ禍に負けない行動力…静岡大よさこいサークル「お茶ノ子祭々」の挑戦

 鳴子を鳴らすいい音ですよね。今回はこの鳴子を使った“踊り”です。踊りを披露するはずだった祭りが中止になるなか新型コロナに負けない思いと行動力で、静岡を盛り上げようと奮闘する大学生の挑戦を覗いてきました。

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「畑に響く茶の歌よ。想いを込めて天まで届け!12代目、お茶ノ子祭々」

高知県の祭りで始まった踊り「よさこい」。静岡大学のサークル「お茶ノ子祭々(おちゃのこさいさい)」は、全国大会で優勝経験もあります。

画像: 静岡大学のサークル「お茶ノ子祭々(おちゃのこさいさい)」

静岡大学のサークル「お茶ノ子祭々(おちゃのこさいさい)」

大会の中止で静岡のプロモーションビデオを制作

 3年生は1年以上をかけて、オリジナルの踊りや歌の制作を進めてきました。コンセプトは「今を生きる」。ところが、新型コロナの影響で祭りや大会は相次いで中止に。披露する場を失いました。

ぽっかり空いた心の穴。総勢88人の中で、1人、前を向いていたメンバーがいました。

静岡大学3年 籠谷遥(かごたに・はるか)さん:
「目標がなくなって夢もなくなってっていう状態で、それでもやっぱりみんなで形に残したいねと。地域に根付いたチームだから」

籠谷さんの思いがメンバーに届き、チームは5月に再スタート。静岡県のプロモーションビデオをつくることに決めました。県内各地の茶畑や観光名所で撮影したよさこいを1つの作品に仕上げます。テーマは大切にしてきた「今を生きる」。

静岡大学3年 籠谷遥さん:
「私たちと同じように苦しんでいる人はたくさんいるし、静岡を1つにできたらなっていうのを思っている」

撮影と編集を担当しているのは、3年生の原口和輝(はらぐち・かずき)さんです。

「やりがいがある」と話す原口さんですが、よさこいを離れて、就職活動に専念した時期もありました。しかし、消えることがなかった、よさこいへの情熱。籠谷さんの思いに心を動かされました。

静岡大学3年 原口和輝さん:
「何かできるかもしれないと思った時に、火が付いた感じで、就活早くしないとコロナだしみたいな感じだったが、今となってはやってよかったなと思っている」

富士山が見える茶畑で撮影

久保円華アナ:
「富士市大渕笹場です。この広大な茶畑は後ろに富士山が望めることで人気の写真スポットなんですが、残念ながらこの時間は雲に隠れてしまっています」

学生たち:「おはようございます」

前回は雨で中止となり、2度目の撮影。地元の茶農家から自慢のお茶で歓迎を受けました。

撮影場所を提供してくれた事業者には、そのお礼に、商品やサービスのPR動画をつくっています。よさこいのプロモーションビデオ公開前に
サークルの動画サイト「You Tube」にアップする予定です。

久保円華アナ:「動画でこれからPRするということですけども、期待はありますか?」

大渕笹場景観保存会 鈴木松男顧問
「あ~期待していますね~。若者が静岡県のお茶に関心を持っているってことは素晴らしく、感動しています」

元気を届けるプロモーションビデオに

静岡大学3年 籠池遥さん:
「みんなでこの企画を膨らませて、1が10になって100になって1000になってっていうのを日々感じています。少しでもこのプロモーションビデオを見て、頑張っている姿を見て、元気を届けられたらなと」

よさこいで深まる地域とのつながり。茶畑で舞う大学生の姿が新型コロナで沈みがちな気持ちを前向きにしています。