「テレワークの聖地」目指し オフィスカー体験 浜松市

軽乗用車がオフィスに変身です。半年後の事業化を目標に浜松市である実験が始まりました。目指すのはテレワークの聖地です。

画像: 車でテレワーク 浜松市

車でテレワーク 浜松市

浜松市の弁天島(べんてんじま)海浜公園にずらりと並んだ軽乗用車。
展示会のように見えますが、この車はある実験に使われます。

浜松市で始まったのは、車を書斎やオフィスのように使い駐車場で仕事をする、テレワークの実証実験です。
大手自動車メーカー・スズキの軽ワゴン車の後部座席を改装し、机などを取り付けた「オフィスカー」。
「テレワークの聖地」を目指し、市と民間企業が協力しました。

●浜松テレワーク実現委員会 杉浦直樹 委員長
「もともと新型コロナウイルスが感染拡大し、テレワークということを強制的にやってきたわけだが、個室がないという問題や色んな問題が起きてここまできたと思っている。」

新型コロナの感染拡大によりテレワークを導入する企業は増えています。今後も需要が高まると予想されていますが、
仕事に集中できるスペースの確保が大きな課題でした。

そこで、車1台で仕事ができる新しい働き方を提案。インターネットで予約をすれば、誰でも実際にオフィスカーを体験できます。車内にはWi-Fiも完備されていて、ネットワークの心配もありません。環境にも配慮し、電源を駐車場に配備し、アイドリングをしないようにしています。
利用者はJR浜松駅前でオフィスカーを借りて、駅付近や実証実験の基地駐車場となっている弁天島海浜公園に駐車。
車内で仕事を終えたら、駅前に車を返します。

きょうから実証実験を開始し、事業化の目標は来年4月以降。実現すれば、3密を回避しながら景色や利便性など自分の希望に沿った場所で仕事ができるメリットがあります。

視察した浜松市の鈴木康友(すずき・やすとも)市長も期待を寄せました。

●浜松市 鈴木康友 市長
「いわゆる車を使って移動できるオフィスという、車の街浜松ならではの発想であり、我々も本当に期待をしております。ぜひ実証実験だけではなく、実装に向けてしっかり取り組んでいって、この浜松から日本に、そして世界に、この新しい働き方を皆さんと提案をしていきたい。」