死亡した女の子は横断歩道を自転車で横断中 ごみ収集車の運転手は以前にも信号を見落とす事故を 浜松市浜名区
13日浜松市浜名区で女子児童(9)が死亡した事故。逮捕された男は以前にも勤務中に事故を起こしていたことが分かりました。
梅田航平記者
「事故から一夜経った現場では近隣住民からでしょうか、亡くなった女の子を悼み、花が手向けられています」
13日午後3時半ごろ、浜松市浜名区新原で、横断歩道を自転車で渡っていた小学4年の女子児童がごみ収集車にはねられ、その後死亡が確認されました。
女の子が乗っていた自転車はごみ収集車の下から見つかり、近くにはヘルメットも落ちていました。
女子児童は学校から帰宅後、遊びに行く途中だったとみられています。
14日午前7時半ごろの事故現場周辺です。
通学路ではないのか、小学生が登校する様子はあまり見られませんでしたが、通勤時間帯とあって多くの車が行き交っていました。
近隣住民(花を手向けた人):
「私もよく通るけど、なかなか止まってくれないのよね車が」
保護者:
「危ないなとは常に感じていましたけど、まさかこんな事故が起こるとはという感じです」
警察はごみ収集車を運転していた浜松市の清掃会社社員の男(60)を過失運転致傷の疑いで現行犯逮捕。
容疑を過失運転致死切り替えて調べを進める方針です。
取り調べに対して男は「ぶつかった衝撃で気づいた」と話していて、ぶつかるまでブレーキは踏んでいなかったものとみられています。
14日男が勤める清掃会社の社長らが報道陣の取材に応じました。
会社はきのう被害者の家族と面会し、「取り返しのつかないことをしてしまい誠に申し訳ありません」と謝罪したということです。
男はごみ回収のドライバーとして勤続20年のベテランで、寡黙な性格でまじめな勤務態度だったそうです。
一方で、以前にも勤務中に事故を起こしていたことが新たに分かりました。
容疑者の勤務先担当者:
「2021年に浜松市で本人が数台の絡む多重事故を起こした。信号機のある交差点での事故。人身事故ではなかったが、過失は大きかった。信号を見落として横から来た車と接触した。安全運転の適性チェックをした上で職場復帰した」
事故が起きたのは交通量の多い国道152号から200メートルほど北西に位置する信号機のない三差路にある横断歩道です。
会社側は警察から聞いた話として、ごみ収集車の走行速度は40キロに届かない程度だった」と説明しています。
現場の制限速度は時速40キロでした。
梅田航平記者
「事故が起きた時間帯、午後3時20分ごろになった。子どもたちが下校する時間帯になったが、現場では交通量が多く絶え間なく車が行きかっている。そして事故の影響か女の子が渡っていた横断歩道のすぐ横には警察官の姿も確認できる」
女子児童は進行方向に対して左側から迫って来たごみ収集車と衝突。
会社側の説明では、車体の左側前面とぶつかっていたことから、横断歩道を渡り終える直前にごみ収集車にはねられた可能性があります。
捜査関係者によりますと、ごみ収集車のドライブレコーダーには、女子児童がヘルメットを着用し、自転車に乗って横断歩道を東から西へと渡っていた様子が映っていたといいます。
警察は男が前方不注意だった可能性を視野に、捜査を続ける方針です。