静岡県でも夏休み延長する自治体も… 保護者「コロナが終息しないので適切な判断」「子供たちの成長のためにもやってほしい」

 静岡県によると、現在の感染者の平均年齢は「34歳」だといいます。34歳という数字は、感染の低年齢化が進んでいることを物語っていて、実際、県内では、専門学校や学生寮・部活動・学習塾・保育園などでクラスターが相次いでいます。

県「一斉休校は要請しない」

画像: 県「一斉休校は要請しない」

 これまで「かかりにくい」とされてきた子どもへの感染が急増する中、心配されるのは、夏休み明けの学校再開です。

後藤参事20日
「最近の爆発的感染は、子どもや家族への感染がある。まもなく夏休みが終わる。一斉休校や一律の休業は要請していないが、このまま拡大すれば休校措置も想定される」

Q.休校はどのくらいのレベルになったら検討するか?

A.「国の対処方針もあり、いわゆる教育の場、学習の場は安易に消滅させてはいけないということで、そういう意味では一斉の休校や一律休校の要請はしないということになるので、基準はないがただ、学校でクラスターが出たり、感染した児童・生徒が出ると、今までの季節性インフルエンザでも学級閉鎖や学校閉鎖があったので、恐らくそういう対応をしないといけない。最終的には学校設置者や教育委員会が何らかの判断をしていただく」

沼津市、牧之原市、御前崎市などが夏休みの延長を決める

画像1: 沼津市、牧之原市、御前崎市などが夏休みの延長を決める

 沼津市は先週、いち早く小中学校の夏休みを延長することを決めました。本来、夏休みは23日までで、24日が2学期の始業式でしたが、夏休みを今月31日まで8日間延長しました。

 さらに牧之原市と御前崎市も、夏休みを29日まで延長することが新たにわかりました。御前崎市は感染状況によっては再延長も検討するとしています。

画像2: 沼津市、牧之原市、御前崎市などが夏休みの延長を決める

林輝彦アナウンサー:「沼津市の学校は、本来なら24日から始業式でしたが、24日から夏季休業の延長が決まった。ただ学校ではこの期間を準備期間として前向きにとらえているようです」

沼津市下香貫にある、沼津市立第三小学校。夏休みの延長についてどう感じているのでしょうか…。

沼津市立第三小学校 真野津久美校長:「今、日本中で感染が爆発している状況が一向に減らない中で、正直2学期の始まりは私たちもとても心配をしていた。9月1日に感染状況が劇的に減ってるとか、安心材料が増えるということはなかなかないと思う。いきなりオンライン授業ができるわけでもないので、この1週間でそういう準備をして、9月1日に備えていくと」

 学校ではすでに給食時には黙食をしたり、教室の換気や机の距離を1m以上離すなど、感染症対策を行っていますが、今後はさらなる対策をとらなければいけないと話します。

沼津市立第三小学校 真野津久美校長:「やはり今はみんなの命が大事の中で、どうしてもこの学びを止めないというところのせめぎ合いというか、そこのところについては 今まで通りの考えでは通用しないなというふうに考えている」

沼津市の保護者は…

 県内で広がる学校の夏休みの延長に、沼津市の子どもや親は…。

50代母親:「コロナウイルスがなかなか収束しないので、適切な判断だったと思う」

Q.デルタ株がはやっている中で子どもを通わせるのは怖い部分もある?

A.「それは正直ある。まだこれから予防接種を受ける予定なので、予防接種を受けていないので、やっぱり怖いなという心配とか不安はある」

夏休み延長しない静岡市の保護者は

画像: 夏休み延長しない静岡市の保護者は

 また静岡市では、夏休みの延長措置は今のところ行う予定はありませんが、静岡市内の中学校に通う受験生からは、こんな声も・…。

静岡市の中学3年生:「今年受験なので、勉強の進み具合の面でも、学校がなくなると少し大変になるかなと思っているので、そのままの方が私的にはうれしい」

中学3年生の親 静岡市民50代
「学校は子どもたちの成長や経験を考えるとやってもらった方が私はいいと思う」

沼津市では30時間授業が足りなくなるが…「朝の会などを有効に使う」

 沼津市の教育委員会は夏休み延長の理由を次のように語ります。

沼津市教育委員会学校教育課 遠藤宗男課長:「全国で緊急事態宣言が発出されて、静岡県も大変感染者が増えてきているし、家庭内の感染者も増えている。1週間ぐらいの延長であれば、学校の中でその後 カバーができるかなといったことも考えて、1週間という期間を決めさせていただいた」

 今回の夏休みの延長によって、およそ30時間の授業が足りなくなるということですが、子どもたちの学習に影響は出ないのでしょうか…。

沼津市教育委員会学校教育課 遠藤宗男課長:「学校によっては 朝の会や帰りの会の時間を有効に使った学習支援だったり、放課後等の必要に応じて、支援が必要な子どもへの学習支援、こういったことを考えていると思う」

画像: 沼津市では30時間授業が足りなくなるが…「朝の会などを有効に使う」

 市では、今年度から市立の公立小中学校全ての児童・生徒に1人1台タブレット端末が配布されていて、来月以降、児童や生徒が感染した場合、自宅から学習できるように準備を進めているということです。