静岡県職員らが富士山の富士宮口を調査 来年の入山規制実施に向け

 富士登山への規制導入に向け、静岡県は富士山富士宮口を現地調査しました。

●山﨑琢也記者:
「富士山富士宮口の6合目。来年夏の入山規制に向け県職員が現地視察を行う」

 現地調査は係員の配置など効果的な規制方法を検討するため、県職員や委託を受けた民間業者の社員らおよそ20人が行いました。

 国内外から毎年20万人近くが登山に訪れる富士山。山小屋に泊まらず夜通しで山頂を目指す弾丸登山や登山道の混雑などが問題となっています。

 山梨側では2024年から入山できる時間や人数を制限し、入山料の徴収を始めました。

 一方、静岡側は山小屋の宿泊予約がない登山者に、登山口で自粛を呼び掛けるなどの対応に留まっていて富士山を挟んで山梨県と足並みが乱れていましたが。

●静岡県 鈴木知事:
「基本的には3登山口での取り組みを実施したいが、今後関係者など地元の皆様と調整をしていきたい」

 鈴木知事は9月の定例会見でこう述べて、静岡側でも規制を始める方針を示しています。

 静岡側でも動きだした富士山の入山規制。県は来年から夜間の登山禁止や登山者からの料金徴収を含めた規制を始める方向で、検討を進めています。

 18日の視察で職員らは登山者の確認や料金の徴収をする施設の設置場所などについて意見を交わしていました。

●富士山世界遺産課:
「(調査の結果は)地元の登山口ごとの分科会にも図り、地元の皆さんの意見を聞きながら、来年夏の具体的な運用についてまとめていきたい」

 県は2024年中に詳しい規制の中身をとりまとめ、2025年2月の県議会に条例案を提出したいとしています。