袴田巌さんが無罪判決を受けた事件 静岡県警が検証作業に着手

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 5日から始まった静岡県議会の代表質問。袴田巌さんが無罪判決を受けた事件をめぐり県警がすでに検証作業に着手していることが明らかになりました。

●自民改革会議 大石健司県議
「本年9月26日、静岡地裁は再審判決で袴田巌さんに無罪を言い渡しました。捜査や逮捕時の当事者である県警察は真摯に向き合い、当時の経緯を明らかにしなければなりません」

●静岡県警 津田隆好本部長
「判決において捜査機関による捜査に対して非常に厳しい指摘がなされたと承知しております」

 58年前の事件をめぐり、無罪判決が確定した袴田巌(はかまだ・いわお)さん。

 静岡地裁の判決では犯行時の着衣とされた5点の衣類をはじめ、捜査機関による3つの証拠のねつ造が認定されました。

●静岡県警 津田隆好本部長(10月21日): 
「逮捕から無罪確定までの58年間の長きに渡り、言葉では言い尽くせないほどのご心労ご負担をお掛けし、申し訳ありませんでした」

 10月には浜松市の自宅を訪れ、袴田さんに直接謝罪していた県警の津田(つだ)本部長。5日の県議会で、すでに検証作業に着手していることを初めて明らかにしました。

●静岡県警 津田隆好本部長
「本件捜査が行われた昭和41年(1966年)当時の捜査記録等から捜査の経緯や実態を確認するとともに存命の本件捜査に従事した元捜査員や本件被害者が経営していた味噌製造会社の元従業員等に聞き取りを行うなどしております」

 その上で、今後の方針についても言及しました。

●静岡県警 津田隆好本部長:
「今回の事実確認の中で、現在の捜査や教訓とする事項があればしっかりと受けとめ、より一層緻密かつ適正な捜査に生かしてまいりたいと考えております。なお、現在行っている事実確認が終了した際には、その結果を公表したいと考えております」