濁流、冠水、横殴りの雨…タクシー乗り場には長い行列 大雨の1日ドキュメント 静岡

 台風2号から暖かく湿った空気が前線に流れ込んだ影響で、2日の静岡県内は朝から各地で激しい雨に見舞われました。

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濁流、冠水、横殴りの雨…タクシー乗り場には長い行列 大雨の1日ドキュメント 静岡

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静岡市清水区

林輝彦アナウンサー:「午前11時すぎの清水港です。風が出てきたため雨が横殴りに降っています。また風が出てきたため海面は少しうねりが見られます」

 大粒の雨が激しく降る清水港。2日、清水港と土肥港を結ぶ駿河湾フェリーは台風の影響で全便欠航となりました。

画像: 静岡市清水区

林輝彦アナウンサー:「午後1時前の静岡市清水区です。雨脚と共に風も強くなっていました。木が上下左右に大きく揺れているのがわかります」

 午後になって、さらに強さを増した雨と風。

大雨の影響は清水区内の小学校でも。

林輝彦アナウンサー(2日午後1時すぎ):「静岡市の清水小学校は2日、授業を途中で取りやめて集団下校となりました。児童が固まって下校しています」

 雨が降り続く中、下校していく児童たち。静岡市清水区にあるこちらの小学校では全学年で午後の授業を取りやめ、安全確保のため、教員が引率して、早めの帰宅となりました。

浜松・南区 天竜川河口付近

画像: 浜松・南区 天竜川河口付近

梅田航平記者:「午後1時過ぎの浜松市南区天竜川の河口付近です。現在雨は小康状態ですが、天竜川を見てみると、水は茶色く濁り、増水しているように感じます」

 午前から大雨に見舞われた浜松市内。天竜川は茶色く濁り、上流からは流木が。

各地で…

沼津市:「うわー、なんだこれ」(視聴者提供)

 こちらは午前8時ごろ、沼津市内を走る車から撮影された映像。車道は雨で冠水して、車もスピードを落として運転しています。

浜松・天竜区(午前9時ごろ 視聴者提供)

 浜松市のキャンプ場では、近くの川が雨によって勢いを増して流れていく様子も。

浜松・西区(午前7時半ごろ 視聴者提供)

 別の場所では道路が完全に冠水してしまい、茶色い水が車道に流れ出てしまっている場所もありました。

画像: 各地で…

竹内一夫カメラマン(袋井市宇刈):「午前8時を過ぎました。袋井市宇刈です。道路が冠水しています。
さらに風や雨も強くなってきました」

 袋井市では、道路が冠水している場所も見られました。

静岡市

片山真人アナウンサー:「静岡市では昼過ぎに避難所が開設されました。ここ宮竹小学校でも1人が避難されています」

 駿河区の宮竹小学校では、今回の大雨により避難所が開設されました。

避難した人:「やっぱり高齢者でもあるし、(家が)近くだが、もしものことがあったらまずいと思って、一応、念のためということで」

画像1: 静岡市

 午後2時。静岡市は災害対策本部を設置。

静岡市 難波喬司市長:「雨の情報は変わることがあるから、早め早めの準備を進めていくというのが一番大事だと思っている。そういった対応を今心がけている」

 会議では県内の河川の状況や今後の対応方針が説明され、洪水情報の確認や素早い対応・警戒態勢の強化について話し合われました。

静岡市 難波喬司市長:「しっかりとした情報収集をお願いしたい。強い緊張感をもって対応してもらいたいと思う」

画像2: 静岡市

片山真人アナウンサー:「午後3時半の青葉シンボルロード。この5分ほどの間に、雨と風が強くなり始めた。横殴りの雨となっている。大粒の雨が地面に打ち付けられている」

 朝から降り続く雨は、時間が経つにつれてその勢いを増していきました。

片山真人アナウンサー:「静岡市内、雨風が勢い増して来た。街ゆく人は傘をさして歩いている、斜めにして防いでいるが横殴りの雨なので防ぐことができていない状況」

帰宅中の人:「駅で待って、なんとかタイミングを見て帰れれば」

 あまりの風と雨に傘は全く役に立たない様子。

清水区の巴川には濁流が

林輝彦アナウンサー(静岡・清水区 午後4時ごろ):「奥に見えるのが巴川です。きょうは静岡市の職員が巴川の中流部に朝から何度も確認しに来ていた。静岡市の職員によると、今のところ巴川が氾濫するような情報は入っていない。川の流れが速くなっている」

画像: 清水区の巴川には濁流が

 県内各地で激しく降り続く雨。午後6時ごろ、磐田市では敷地川の堤防が決壊し、氾濫が発生しました。
ちょうどそのころ、濁流が住宅に押し寄せる様子が撮影されていました。

列車の運転見合わせでタクシー乗り場には行列が

画像: 列車の運転見合わせでタクシー乗り場には行列が

西尾梓アナウンサー:「午後7時のJR静岡駅です。東海道新幹線や東海道本線が運転を見合わせていることによって、タクシー乗り場にはご覧のように長い列ができています。」

九州からの観光客:「午後3時20分に乗るはずだったんです。ホテル延泊。きょう九州に帰るはずだったんですよ。帰れない」

宮城県から:「浜松に行きたいと思ってきました。(新幹線が)静岡で止まって動かなくなって、いつ動き出すか分からないということなので、宿もいっぱいということで、この辺りは全部。行くところがないので、とにかく何時間でもタクシーを待とうと思って来ました」

 新幹線が運転見合わせとなり、コンコースには移動を諦めて静岡駅に降りてきた多くの乗客の姿が。

乗客:「新富士から兵庫県の姫路まで帰る予定で乗ってたんですけど、どうしても(新幹線が)動かない状況で、静岡駅だけで2時間くらい、新富士駅で4時間くらい(待った)」

西尾梓アナウンサー(2日午後11時ごろ):「静岡市清水区大内です。こちら奥道路が冠水しているため通行止めとなっています。現在、警察官の方が左に左折するように誘導しています。そしてこちらも看板には冠水通行止めとなっています」

 この辺りは、去年9月の台風15号で冠水被害が発生した地区。今回の大雨でも、道路が水で覆われていました。 

市民「瀬名川の方に友達の家があって、そっちの方に土嚢を置きに行かせてもらいました。去年の台風のときに、ぼくそこに勤めているんですけど、そこに勤めていた際に台風で浸水しちゃったんで、それを踏まえて今回友達の家に対策をさせてもらった」

 去年被害が出た地域で、またも起きた冠水。激しく降り続く雨に、不安な夜となりました。

  (6月3日放送)