森英恵さんの功績が静岡県内にも ホテルに『ハナエ・モリルーム』…40年前に部屋をデザイン 静岡・焼津市

 11日に亡くなっていたことが分かった世界的なファッションデザイナーの森英恵さん。96歳でした。日本航空の客室乗務員の制服やバルセロナオリンピック日本代表の公式ユニフォームをなどを手がけました。

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森英恵さんの功績が静岡県内にも ホテルに『ハナエ・モリルーム』…40年前に部屋をデザイン

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『ハナエ・モリルーム』から海を一望

西尾梓アナウンサー:「世界的ファッションデザイナー、森英恵さんは静岡県内にも様々な功績を残しました。そのうちのひとつが、こちらの焼津グランドホテルにあるというんです」

 どういうことか、話を聞いてみると…。

西尾アナ「ハナエ・モリルームと書いてありますね。カギに名前が入っているんですね」

焼津グランドホテル 鈴木英一郎さん「約40年前に森英恵さんに部屋をデザインしてもらって、『ハナエ・モリルーム』ということで、部屋を当時用意していて、今も名残が残っています」

 「ハナエ・モリルーム」は一体どんな部屋なのでしょうか…。

西尾アナ「こちらがハナエ・モリルームになる?」

鈴木さん「こちらがかつて森英恵さんにデザインしてもらった部屋です」

西尾アナ「案内してもらっていいですか?」

 部屋に入ると…。

画像: 『ハナエ・モリルーム』から海を一望

西尾アナ「おー!本当に海を一望できる部屋になっているんですね」

鈴木さん「駿河湾がホテルとしても名物なので、景色のいいところでいい部屋でお過ごしいただこうということでこちらの部屋をデザインしてもらった」

世界的なデザイナーが手掛けた「ハナエ・モリルーム」。どんな特徴があったのでしょうか。

コンセプトは個人の女性客が利用しやすい部屋

画像1: コンセプトは個人の女性客が利用しやすい部屋

鈴木さん「(以前は)パウダールームになっていて、個人の女性客が利用しやすいような部屋というコンセプトでデザインしてもらった」

西尾アナ「ハナエ・モリルームは画期的だった?」

鈴木さん「39年前なので、当時はもともと和室だった。和室で団体の客が非常に多いということで、なかなか個人の女性のお客様があまりいなかったかもしれない。そういった方にご利用いただきやすいようにということだったと思う。こういった温泉のホテルは和室が当然だったと思うので、かなりの挑戦だったと思う」

 現在の部屋は改装を経て、かつての面影はやや薄くなっていますが、貴重な当時の写真を見せてもらいました。

西尾梓アナ「これが実際に森英恵さんがデザインした部屋ということなんですね。ベッドの位置や棚の位置は現在と変わらない。そのままの配置で残されているんですね」

 当時、ホテル業界は団体客向けの部屋が主流でしたが、森さんは女性向けにパウダールームなど設置するなど画期的なデザインだったということです。

画像2: コンセプトは個人の女性客が利用しやすい部屋

 当時、森さんにデザインを依頼したのが、こちらの鈴木会長。会長によれば、森さんがデザインを手がけたホテルは焼津グランドホテルを含めて日本に2カ所しかないそうです。

中島屋ホテルズ 鈴木洋一郎会長「大先生なのに気さくな方だったというイメージがありますし、無名の観光地ですから、当時から。一ホテルにお越しいただいて、そういうコンセプトをデザインしていただいたというのは、ありがたいといいますか、本当に感謝しています。あれから40年ですから、森先生をご存じない方もずいぶんいらっしゃると思いますけども、時を経ても変わらないものは変わらないので、このイメージを保ちながら、この部屋は大事にしていきたいなと思っています」