伊豆山港に流れ込んだ大量の土砂 イセエビ、アワビ漁に影響 静岡・熱海市の土石流災害の爪痕
大規模な土石流が発生した現場では、午前8時から残るひとりの行方不明者、太田和子さんの捜索活動が続きました。
付近の市道伊豆山神社線は11日から一般の通行規制が解除されていますが、熱海市によりますと未だ2世帯、5人が避難生活を続けているということです。(20日正午時点)
高橋諒記者
「土砂がついた船が並んでいて、未だ土石流の爪痕が残っています。そんな中、伊豆山港では海中に溜まった土砂を確認する調査が行われます。」
土石流災害では大量の土砂が伊豆山港に流れ込みイセエビやアワビなどの漁に影響が出ています。
このため、県は海中の被害状況を確認するため地元のダイバーに依頼し伊豆山港周辺の海中6箇所を調査しました。
熱海マリンスポーツクラブ 大久保衛代表
「視界ね~。全然見えない所と、岸の近くは全然見えない。でも丼が10個くらい重なってたり、アルミの鍋が重なってたり、ぐちゃぐちゃになってたりとか、まだいっぱい残骸が残ってる」
Q.海藻とかはどうですか?
A.「全然ない」
ダイバーによりますと、伊豆山港周辺の水深は深いところでおよそ30メートル、浅いところでも5メートルから8メートルあります。
土石流から3ヵ月が経過していますが、未だ海中は土砂の影響で濁ったままです。今が収穫時期のイセエビがエサとするサンゴなどの海藻物にも土砂が溜まってしまっています。また、中には茶碗のような物や潰れた鍋が沈んでいました。
熱海マリンスポーツクラブ 大久保衛代表
「浅いところは泥かぶってるんですよ。浅い所の方が泥の量が多いということは、やっぱり海藻に相当ダメージがあるんじゃないかと」
Q. 漁業関係の方は影響は大きいか?
A.「相当大きいと思います。エサがないんだから、貝なんか戻ってくるまで相当時間がかかる」
県は、来月末まで調査を続け今後、漁業関係者への支援を検討していくということで