あの生物が飛行機の燃料に? 次世代バイオ燃料使用のチャーター便 静岡空港からテイクオフ
きょう次世代の燃料を積んだ飛行機が静岡空港を飛び立ちました。その原料になっているはあの微生物です。
チャーター便出発午前11時半過ぎの静岡空港。77人を乗せた飛行機が、名古屋に向け飛び立ちました。
高橋諒記者:「こちらのミドリムシと使用済みの食用油を使用して、バイオジェット燃料が作られています」
飛行機を動かしているのは微細な藻の一種・ミドリムシと使用済みの食用油などから作られたバイオ燃料です。バイオベンチャー企業の「ユーグレナ」が開発しました。
ユーグレナ
出雲充代表取締役社長:「2050年カーボンニュートラル社会実現に向けて」「この富士山から日本の空をグリーンにしていく」
この燃料1リットルあたりの価格は1万円と、一般的に使われる石油系燃料よりもおよそ10倍割高です。一方で、ミドリムシが成長する過程で二酸化炭素を吸収する特徴を持っているため、温室効果ガスの排出削減につながるといい、環境に優しい次世代燃料として期待されています。この燃料を、静岡市に本社を置くフジドリームエアラインズが、定期航空便を持つ航空会社として国内で初めて導入。16日の朝、その第一便が飛び立ちました。価格が高いことや、大量生産ができないため、本格的な運用については未定ですが今後、製造工場を新設し増産体制を強化するとしています。
フジドリームエアラインズ
三輪徳泰会長「(バイオ燃料導入は)本当に第一歩だと思うんですけども、これで、燃料のハンドリングとか、いろんなことわかってきましたので、この次はもう少し、大きくやっていきたいなと」「日本の航空業界みんな一緒になってですね。盛り上げていきたいなと思います」