特別支援学校の元生徒に重い障害損害賠償求めた裁判で被告の県が上告断念
静岡県立特別支援学校の男子生徒の家族が県に損害賠償を求め、1審2審とも原告勝訴の判決が出ている裁判で、県は上告を断念すると明らかにしました。
2014年静岡県伊豆の国市にある県立東部特別支援学校で、当時の男子生徒が歩行訓練中に突然意識を失うなどして重い障害が残りました。
元生徒の家族は、教諭らがAEDを手配するなどの適切な対応をしなかったことが原因だとして、県に対して損害賠償を求め、1審で地裁沼津支部が県に7900万円余りの支払いを命じました。
その後の2審では、慰謝料を増額して8100万円余りの賠償を県に命じました。
これを受け県教育委員会の池上重弘教育長が昨夜上告を断念したことを発表。
「今回の事を真摯に受けとめ、今後は緊急時に躊躇なくAEDを使用するなど安全対策の徹底を指導し、再発防止に取り組んでいきたい」と話しました。