新型コロナ感染者「やや横ばい」から再び「増加傾向」へ 深刻な医療提供体制…県担当者は適切な受診呼びかけ 静岡県

 静岡県では8日、新たに2012人の新型コロナウイルス感染が確認されました。先週月曜より62人少なく、月曜としては過去2番目となります。自治体別で最も多かったのは599人の感染が発表された浜松市です。次いで多かったのは静岡市で、新たに319人の感染が確認されました。そのほかに富士市で235人、富士宮市で121人、焼津市で90人などとなりました。

8月に入り再び増加傾向に転じる

画像1: 8月に入り再び増加傾向に転じる

 県内の感染状況について、5日、県の後藤参事は─

静岡県健康福祉部 後藤幹生参事:「(先週の)前半ぐらいまでは落ち着いていましたが、また上昇が再度始まったといった印象もございます。先週と比べまして、1週間の感染者数が1.17倍ということで、まだ上昇傾向は変わらないということです」

画像2: 8月に入り再び増加傾向に転じる

 人口10万人あたりの感染者数で見てみると、県内では7月上旬から感染が急拡大。その後、7月28日を境にやや横ばいとなっていましたが、8月1日から再び増加傾向に転じ、7日時点で1111.2人と前の一週間の1.23倍となっています。

「お盆明けには1万人もあり得る」

画像: 「お盆明けには1万人もあり得る」

 また今後の傾向については─

静岡県健康福祉部 後藤幹生参事:「来週の今頃には多いと1日平均8000人、一週間で5万人ぐらいになる可能性があるという状況でございますし、このまま上昇傾向が変わらないと、その次の週、8月のお盆明けぐらいの週には、一日1万人ということもあり得るという状況が推測されます」

 感染拡大は今後も続く可能性あり、感染のピークはいまだ見えない状況にあると言います。

深刻な医療提供体制のひっ迫

画像1: 深刻な医療提供体制のひっ迫

 そうした感染の急拡大のなかで深刻となっているのが、医療提供体制のひっ迫です。県全体の病床使用率は7日時点で84%。地域別では中部で90.8%、西部で83.4%、東部で75.5%となっています。

静岡県危機管理部 杉山隆通危機報道官:「医療提供体制につきましても、大変深刻な状況になっております。確保病床使用率、直近のデータでは全国で2番目に高い数値になっておりまして。これ言い換えますと、ひっ迫度はワースト2位ということになります」

 一方、重症患者は8人で、病床使用率は24.2%です。

 予断を許さない状況にある医療提供体制。こうした中、県は適切な受診を呼びかけています。

画像2: 深刻な医療提供体制のひっ迫

静岡県健康福祉部 後藤幹生参事
「特に10代から40代は、ほとんど肺炎にならない。1000人に999人までは肺炎にならずに風邪症状で収まっていますので、発熱や軽い風邪症状ですぐに夜間休日の外来を訪れずに、市販の解熱剤等で週末や夜間は様子を見ていただいて、平日症状が続く、もっと咳がひどくなるといった状況であれば、近くの発熱等、診療医療機関等に問い合わせてからの受診をお願いしたいと思います」