県病院協会会長オミクロン株の亜種「BA.2」に危機感 静岡県「1月末から2月14日までの抽出検査で685分の6」
県病院協会「患者をぎりぎりで見ている状態」
県病院協会の毛利会長は、午前開いた会見でひっ迫する医療現場の現状を訴えました。
県病院協会 毛利博会長:「今やはり病院で問題となっているのは、高齢者施設からの入院であります。高齢者施設から入院される方っていうのはかなり認知症がひどい方、あるいは介護が非常に必要な方というのは多数に入院して来られます。看護師さんたちは場合によっては一日中その患者さんにつきっきりで、食事の世話、下の世話等々含めて、かかりっきりになってしまうということがあります。そういう状況でギリギリで病院の方が患者さんを診ているということを是非ともご理解していただきたい」
そして、最も強く危機感を示したのがオミクロン株の亜種「BA.2」についてです。
県病院協会 毛利博会長:「BA.2への移行がどうなるのかということが、今非常に県にしても病院としても気にしているところです。実際に静岡県でも散発してますし、これは市中感染が起きる前兆かもしれませんので」
「BA.2」の市中感染が広がったら「たぶん医療が持たない」
「BA.2」の市中感染が広がったら「たぶん医療が持たない」県内で「BA.2」の市中感染が広がった場合、どうなるのでしょうか。
県病院協会 毛利博会長:「今回のオミクロンのBA1に比べてみると感染力がどうも強そうだと言う話もありますし、毒性もひょっとしたら強いかもしれない。もし今異常に強いものであると医療がたぶん持たないだろうなと」
「BA.2」については、22日静岡市が、市内で5例の感染が確認されていたことを公表しています。実際、いま県内で「BA.2」はどこまで広がっているのか。県が抽出調査の結果を明らかにしました。
抽出検査で685分の6が「BA.2」
静岡県健康福祉部 後藤幹生参事:「1月の終わりから2月14日までゲノム解析をやってますけども685分の6ということでしたので、約1%です。ただ、静岡市さんがこの前、オミクロン株のBA.2を見つけたという報道されてましたので、2月の後半からは多分増えてくるのではないかと。その1%だったやつが5%、10%で増えるかどうかというのを、毛利先生は大変危惧されている状況です」
BA1とBA2の感染力の差がなければ、それほど新たな高いピークができるとは考えにくくて、むしろだらだら高原状態、高原のように長いピークが続くようなことが起こる可能性があって。
そうなってくると先ほど申し上げたワクチンでしっかり感染発症も含めて防止していくというのが戦略的には重要になってきます」