地元自治会は道路拡幅を要望 児童ひき逃げ事件受け朝の車の進入禁止へ 静岡・菊川市
きょう現場診断を実施
菊川市で9日に登校中の市立六郷小学校の児童5人が、重軽傷を負ったひき逃げ事件。きょう、現場では登校時間にあわせて警察や地元の自治会長、小学校の校長らが集まり現場診断を行いました。
静岡県警 交通企画課
長倉隆一管理官:「ほぼ道路を埋め尽くすような感じで」
六郷小学校
校長:「しょうがない、1列になれば長くなる。子どもたちにとっては安全な道という認識。ちょうど細い所ですから、あそこをすり抜けようとしたということですから、子どもが2列になっていればすり抜けられないということですね」
道路の横幅は狭い所でおよそ3メートル。児童が集団登校すれば
車が安全に通り抜けるのは困難になります。今回の事件では当時、児童およそ30人が集団登校をしていて容疑者の男(81)は「子どもが横に広がっていて危なかった」などと供述しているということです。
登校時間帯の車の侵入禁止へ
現場診断後の報告会では
六郷小学校
校長:「ご覧のようにですね、ほとんど車通らないわけですけども、より子どもらが安全に歩くことができるように、何かしらの規制なり看板なりをしていただけると大変ありがたいなというふうに思いました」
そして警察は、この通学路について平日の登校時間帯は車の進入を禁止することを決めました。規制されるのは現場の北側と東側の2カ所。この場所から通学路への車の進入を禁止することで、児童の安全を確保する狙いです。時間は平日午前7時から午前8時までで明日から実施する予定です。
規制に伴い地元住民の生活にも影響しかねず、警察は「住民の理解を得ることができるよう丁寧に説明していきたい」としています。
県警 交通企画課
長倉隆一管理官:「「施工は早急に実施する予定ではありますが、朝7時から8時の時間帯、他の車が入らないようにする、入口の交通規制を実施する予定であります」
下本所自治会長
原田博さん:「仕方がないことですね。やっぱ交通安全というか、子どものためには、なので近所の方もそれで了承していただければ」
(皆さん理解はしてくれそうですか)
「大丈夫です」
地元自治会は道路拡幅を要望
一方この通学路をめぐって過去8回にわたり、地元の自治会が道路の拡幅を求める要望書を菊川市に出していました。
提出したのは落合岐良さん(70)。2014年から4年間、自治会連合会の会長を務めていました。
落合岐良さん:「「集団登校だと200人以上がここを通ります、そうするとずっとぞろぞろ行くし、子どもことだから一列というのは無理なんです。そういうのだから拡張をしてください、あそこ、もし 移していただけるなら東側を通っていただけるならあの広さまでしてくださいよと話をした」
自治会は道幅を3メートルから5.5メートルに広げて歩道を設置することや、付近にある高台の法面が崩落しないよう対策を求めていました。これに対して菊川市は、高台を切り崩して通学路を広げるのは時間がかかるため、通学時間帯の見守り活動を強化するなどして安全対策を取っていました。
今回の事件を受け市の担当者は
菊川市建設経済部
浅羽淳課長:「当面できる対策としては、注意喚起の旗とか、看板を設置しておりましたが、まず路面に通学路であることの表示をすること、それから看板等見えやすいものに替えることを、すぐにやりたいと思っています」
菊川市は来年度予算で通学路を拡幅する費用が成立すれば、工事に着手する方針です。
落合さんは「今回の事故は予期できた」と話し早期の対策を求めています。
落合岐良さん:「本当に菊川住民として子どもに対する安心安全の策というのが、事故が起こってからやってくれないは非常に残念だと思う。危険な箇所は調べているが、そういったところは予算のとれない、いろいろあるが最優先課題としてやっぱり第一にそのへんのところも、(予算を)工面するなり、また地元自治会とよく相談してすすめていただければありがたいと思う。