「実質的には病床使用率115%」 県医師会などが川勝知事に医療体制のひっ迫訴える 専門医「病床を増やせと言われてもマンパワーがない」 静岡県

 医療提供体制のひっ迫が全国的にも注視される中、17日には、静岡県の医師会が川勝平太知事のもとを訪れました。

画像: 「実質的には病床使用率115%」 県医師会などが川勝知事に医療体制のひっ迫訴える 専門医「病床を増やせと言われてもマンパワーがない」 静岡県 youtu.be

「実質的には病床使用率115%」 県医師会などが川勝知事に医療体制のひっ迫訴える 専門医「病床を増やせと言われてもマンパワーがない」 静岡県

youtu.be

静岡県病院協会 毛利博会長:「病床使用率については、だいたい75%から80%、非常に高い位置を占めていて静岡県は全国でもかなり高い位置にある。入院患者の受け入れは今非常にひっ迫していることはご理解いただきたい」

 川勝知事と緊急の面談を行ったのは、県医師会の紀平幸一会長と県病院協会の毛利博会長です。県内の深刻な医療提供体制のひっ迫を訴えました。

静岡県病院協会 毛利博会長:「入院後にコロナ感染症が判明し、入院を継続せざるを得ない患者の増加によって、多くの病院がコロナ病床以外の病床でコロナ患者を看ていて。(16日時点で)これを加えると確保病床数を分母とした場合に静岡県の病床使用率は実に115%。要するに100%を超えていることになる」

静岡県 川勝平太知事:「きょう、両会長がお越しいただいたということ自体が、今の状況の深刻さを物語っていると受け止めている。医療従事者全体を守っていくという方向性は見えてきた」

 実態は100%を超えているという県内のコロナ病床使用率。さらに現在、一般病床に入院している患者もコロナの感染が相次いでいるといいます。これまでコロナ患者を受け入れていなかった病院にも、1病院につき3床ほど病床を確保することなど、協力を促してほしいと県に求めました。

静岡県の後藤幹生参事「休み中にワクチンを打って」

画像: 静岡県の後藤幹生参事「休み中にワクチンを打って」

 私たちの生活にも影響する新型コロナの感染拡大。19日の県の会見で、後藤参事は…

Q.今回久々に行動制限のないお盆休みを終えたばかり。今後どんなことが予想される?

静岡県健康福祉部 後藤幹生参事「どのくらい人流が盛んになったのか、あるいは対人接触、感染のリスクがあるようなマスクをせずに会話したり食事中、会食中に大声で喋ったとか、換気の悪い部屋で長く一緒に過ごしたとか、そういったことをどれだけの方がしたかによって、今後の感染拡大の状況が決まって来る。また今後、9月になると学校が再開するので若い年代が増えて来ることも考えられる。なので若い方でワクチンを打てる方は、今この休み中に打ってもらいたい」

病床使用率 中部は9割超

画像: 病床使用率 中部は9割超

 静岡県内では19日までの1週間で、新たに3万8689人の新型コロナウイルス感染者が確認されました。先週より3500人以上増加しています。県全体の病床使用率は19日時点で78.6%。地域別では西部で58.3%ですが、中部は90.1%、東部は86.8%とひっ迫しています。重症患者は10人で、重症病床使用率は27.0%です。

矢野邦夫医師「病床を増やせと言われてもマンパワーがない」」

画像: 矢野邦夫医師「病床を増やせと言われてもマンパワーがない」」

Q.今週の新規感染者の推移について

浜松医療センター 矢野邦夫医師「減少傾向に入るかなと思っていたが、またここで感染者が増えた。恐らくお盆の影響で、人の動きが多くなって、感染した方もかなり移動して、それでまた感染が起こって感染者が増えたのかな。今週いっぱいは高い数字を見るのかな。来週になるとお盆の影響が排除されて消えてくるので、またゆっくりと減少傾向になるのかなと期待している」

Q.医師会が知事に病床確保を依頼したが

矢野医師「結局病床を増やせと言われてもマンパワーが無かったり、例えばクラスターが発生すると病棟が閉鎖される。それに加えて別にベッドを作るのは大変なのですぐには動くことはできないのかな」

Q.新型コロナに感染したら

矢野医師「今まで大きな病気になったことがない方が感染して熱が出て、コロナというとビックリされるわけで、何らかの病院に受診したくなる気持ち非常に理解できますけど、今現在はそれはちょっと避けてほしい。」