聖火ランナー「公道を走りたいが、仕方がない」 公道での聖火リレー中止の要望に浜松市民は…
23日に浜松市で予定されている聖火リレーのコースは、2カ所。1カ所目は、北区細江町のプリンス岬を出発する区間。当時、皇太子だった天皇陛下が、ご一家で静養に訪れたことから地元でこう呼ばれています。
2カ所目が中区の中心市街地を走る区間です。
林アナ:「聖火リレーのコースは浜松市役所を通って、こちらの公道を走る予定です。周りにはビルが立ち並んでいて、通行人の姿もよくみかけます。こちらが、聖火リレーのコースの予定です」
中区のコースは、浜松市役所を出発する全長3キロのコース。しばらく走ると、見えてくるのが「ザザシティ浜松」。ワクチン接種会場にもなっています。そして、JR浜松駅前から市のシンボル「アクトシティ」方面へ走り、最後は、大通りを抜けて静岡文化芸術大学を目指します。
浜松市民は…
一方、ルートのすぐそばには飲食店などが立ち並ぶ繁華街が。
浜松市が懸念するのは聖火ランナーがこの市街地を走ることで、見物客が多く密集してしまうリスクです。
浜松市 60代
Q.この状況で聖火リレーをやることについてはどう思う?
A.どうかな、ちょっと危ないんじゃないですかね。人があんまり集まると怖い。
浜松市 50代
「どこまでがリスク回避できるかという事実も把握できていないし、命を優先するのが基本だと思うので、そういった意味でリスクが100%回避できる保証がない中で進めるのは反対」
浜松市 80代
「歩道もここは結構広いし、なるべくいらっしゃる方はそういうことに注意して、来られた方がいいじゃないか」
浜松市を走る予定の聖火ランナーは
実際に浜松市の区間を走る聖火ランナーは…。
浜松市の聖火ランナー 鈴木秀俊さん(46):「やっぱり目が見えなくなると、「走る」というのはすごく夢でもあって、(聖火リレーは)一生に一度しかないと思うので、何かしらの形でアピールできる機会をつくっていただければなというところ」
30歳で視力を失った鈴木さんは、一緒に走る伴走者とともに陸上競技を続けてきました。今回、聖火リレーを通じて、より多くの人に伴走者の存在をアピールしようと参加を決めましたが、公道での開催中止もやむを得ないと話します。
浜松市の聖火ランナー 鈴木秀俊さん(46):「初めてそのニュースを知ったときには「えっ!?」と思った。出来れば公道で走りたいなっていうのが希望だけど、コロナの状況もあるのでそこは仕方ないと思う」
浜松市の聖火リレーは実施されるのか。残り12日しかない中で、県には早急な判断が求められます。
(6月11日放送)