熱海土石流「盛り土は小田原から運ばれた可能性」調査進める専門家が研究結果発表 裏付けとなる岩石を発見 静岡・熱海市
静岡県熱海市の土石流の起点となった盛り土の一部が、神奈川県小田原市から運ばれた可能性を指摘していた専門家が、新たな研究結果から裏付けを得たと発表しました。
東京大学の研究グループなどと合同で現地を調査している静岡大学の北村晃寿教授は、去年9月、土砂堆積物の黒色の土砂の中から見つかった二枚貝を調査し、土砂が、神奈川県小田原市の中村川下流域から運び込まれた可能性があることを指摘していました。
そして20日、黒色の土砂からチャートと呼ばれる岩石を発見した事を発表し、これが前回の結果の裏付けとなる新たな証拠と説明しました。
また、北村教授によりますと、黒色の土砂は一度は海に流れ込んだもので、その際、丸い粒子が作られ、これが盛り土となった結果、粒子の間に水を含みやすく斜面崩壊に繋がる可能性が高くなっていたと指摘しました。
静岡大学 北村晃寿教授:「海の堆積物が盛り土に使われているっていうところの危険が高い。盛り土の崩落の原因を究明することは、今後の既に作られている盛り土の災害危険性の評価の時の指針になる」