漁協の元職員と水産加工会社の元社長らに懲役3年求刑 焼津漁港めぐる冷凍カツオ窃盗事件 静岡地裁

静岡県焼津漁港の冷凍カツオ窃盗事件をめぐる裁判で、焼津漁協の元職員の男と水産加工会社の元社長の男ら3人に懲役3年が求刑されました。

画像: 漁協の元職員と水産加工会社の元社長らに懲役3年求刑 焼津漁港めぐる冷凍カツオ窃盗事件 静岡地裁

 起訴状などによりますと、元焼津漁協職員の男(41)と水産加工会社元社長の男(61)ら5人は2021年2月、焼津漁港で冷凍カツオおよそ4・5トンを盗んだ罪などに問われています。

 1日の裁判で検察側は「漁協元職員の男が、トラック運転手らに運搬方法などを依頼する役割を担い分け前を得ていた」などと指摘。

 唯一、否認している元社長の男については「報酬についての報告を元社長の男が承諾しなければ犯行は行われなかった」として窃盗罪が成立すると主張しました。

 その上で漁協元職員の男と水産加工会社元社長、同じく元役員の3人に懲役3年を、そのほかの2人に懲役2年6カ月を求刑しました。

 判決は10月17日に言い渡されます。

 事件をめぐっては、長崎県の船会社が冷凍カツオおよそ40トンを盗まれたとして1日、焼津漁協や元職員らに対して820万円の損害賠償を求めて提訴しました。船会社の弁護士によりますと、早ければ翌週にも新潟県の船会社も提訴する方針だということです。