浜松市いじめ問題…被害者の両親が市長らに直接謝罪求める 「最高責任者は市長。責任は重い」

 浜松市の18歳の女性が小中学校時代にいじめを受けていた問題で、19日、女性の両親らが会見を開き、市長らに直接謝罪するよう求めました。

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浜松市いじめ問題…被害者の両親が市長らに直接謝罪求める 「最高責任者は市長。責任は重い」

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いじめ被害を受けた女性の母親:「この案件に関しての最高責任者は市長なので、市長の責任は重いと考えているので、謝罪していただきたい。在籍していた中学校に関しては、娘本人も、親も、いじめに関してかなり訴えているのに不適切な対応を取っている。それに関して反省をした上で謝罪をしていただきたい」

いじめは小学校に入学してから中学1年まで続く 自殺を図ったことも

 いじめは2010年に小学校に入学してから、中学1年まで続いたといいます。両親らの説明によれば、小学校に入って児童数人から叩く蹴る、石をぶつけられるなどのいじめがありました。中学1年からは精神科に通院、その後不登校に。

 いじめを苦に、3年前には自殺を図ったこともあるそうです。女性は現在も精神科に通院しているといいます。

いじめ被害を受けた女性の母親:「すぐに消えるとか、よくなるものではないので、かなり傷が深い。本人は先生たちに助けを求めても救ってもらえなかった。今回こういう形になって、やっと少しずつ、自分が悪かったんじゃなかったんだと思えるようになってきたところですので」

第三者委員会も継続的ないじめを認定

 今回のいじめ問題をめぐっては、市の第三者委員会による再調査が2年がかりで行われ、3月、その結果が公表されました。

画像: 第三者委員会も継続的ないじめを認定

 調査では、女性が小学1年から中学1年まで継続的にいじめを受けていたと認定。さらに当時、市の教育委員会が立ち上げた調査委員会について、「学校関係者などで構成され、公平性や中立性を欠き、不適切だった」と指摘しています。

いじめ被害を受けた女性の母親:「こちらとしては当然(当時の)関係者が謝罪してくれると思っていたが、いまだに受け入れてもらえない。こちらとしては、向こうから(謝罪を)要望してきたのに、こちらの要望は全く聞いてもらえない状況で憤っている。娘本人は何よりも中学で自分が一番つらかったときに関わった先生たちにちゃんと謝ってもらいたいと」

浜松市教育委員会「教育長の直接謝罪の申し入れを受け入れられず残念」

画像: 浜松市教育委員会「教育長の直接謝罪の申し入れを受け入れられず残念」

 一方、午後2時半から会見を開いた浜松市の教育委員会は…。

浜松市教委 田中孝太郎学校教育部長:「教育長が直接謝罪したい旨を申し入れてまいりましたが、受け入れられず残念です」

 教育委員会は3月24日、被害者側に対し、非公開の場で教育長が謝罪したいと申し入れていたといいます。

 しかし、当時の学校関係者や市長らに謝罪を求める被害女性の両親らと合意に至らず。市教委はその後も教育長による謝罪を打診したそうですが、互いの隔たりは埋まらないまま、きょうの会見を迎えたというのです。

浜松市教委 田中孝太郎学校教育部長:「今回の再調査委員会の報告書では、このいじめ重大事態に関する国のガイドライン、それに沿った対応をしていない。そうした学校現場と教育委員会の対応が不適切だったというような指摘を受けている。そうしたことから教育委員会の長である、教育長が謝罪するものと考えている」