人流増える8月に「必ず第9波が来ると思う」…静岡県の専門家が『警鐘』 5類移行後新型コロナ増加傾向 ほかの感染症も増加
5類感染症へ移行されて1カ月あまり、県内の感染状況はどうなっているのでしょうか─
後藤センター長に聞く
静岡県感染症管理センター 後藤幹生センター長:「毎年8月のお盆明けに割とピークが来ているという状況で、どうしてもお盆の時に人が移動したりとか帰省したりとか、人の交流が増える。今年は海外からの旅行客も増えると思うので、おそらく8月の下旬ぐらいをピークとして大きな流行も起こると考えている」
県感染症管理センターの後藤センター長が警鐘を鳴らしたのは、新型コロナの“第9波”について。
新型コロナウイルスが5類へ移行されて1カ月あまり、県内の感染状況は増加傾向にあります。
感染者は「増加傾向」
こちらは県が発表した定点医療機関あたりの患者数の推移です。県内139の定点医療機関で報告された1週間での患者数の平均値が表示されています。
今月5日から11日までの患者数は3.77人。5類以降後の最初の週と比べておよそ1.8倍と緩やかに増加していることがわかります。
「高齢者や持病がある人は8月までにワクチン接種を」
静岡県感染症管理センター 後藤幹生センター長:「若い方に関しては、今はそれほどコロナに気を使う必要はないが、8月のコロナの第9波と言われる波は必ず来ると思うので、今現在、県は中等症に酸素が必要な肺炎になるような重症になる人の調査をしているが、やはり65歳以上の高齢者の方で、特に持病がある方が中等症以上や重症になっているということがわかっているので、そういった方は必ずこの8月までにワクチン接種。コロナワクチン接種をしっかりお願いしたい」
インフルエンザも『流行』…学級閉鎖も
一方で今年は県内でもおよそ3年ぶりにインフルエンザの流行期に入り、新型コロナ以外の感染症にも注意が向けられています。
静岡県感染症管理センター 後藤幹生センター長:「インフルエンザはコロナの間、海外からの渡航者がインフルエンザを持ち込むことがほとんどなかったのと、マスクを皆さん徹底していたので流行がなかった」
インフルエンザをめぐっては県内でも学級閉鎖が相次ぎ、14日には静岡市と藤枝市で、16日には焼津市で発表されています。一方で、こんな感染症も…。
「ヘルパンギーナ」「RSウイルス」も増加
静岡県感染症管理センター 後藤幹生センター長:「ヘルパンギーナも2,3年に1回、これまでも流行を繰り返していて、それもコロナの期間中ほとんど流行がなかったという状況なので、それで今年のゴールデンウィーク明けぐらいから増えてきているが、それもまだそれほど多くはないし、RSウイルスの咳、鼻水の出る赤ちゃんの風邪も流行っているが、それも過去の流行と比べてそれほど、大きくはないという状況」
県内ではこうした感染症の報告も徐々に増え始めています。
静岡県感染症管理センター 後藤幹生センター長:「県が流行が注意報的になっていますといったアラートを出すので、その時には人混みでマスクや、マスクを持ってない場合は、咳や鼻水が出るときに口元をハンカチや袖で覆うといった咳エチケット。一番大事なのは無理して出勤や登校をしない。体調不良時は必ずすぐに休んで、発症した直後が一番移しやすいというのは、どんなウイルスも同じですので、発症した日は症状が出た日はお休みする。それを守っていただければ、周りに広がることがだいぶ減るので、一番大事だと思う」