キロ2万円。世界最大級オニテナガエビを「陸上養殖」 「不漁の時はイセエビの代わりに」 伊豆で育てるメリットは『温泉』 静岡・南伊豆町
高市早苗総理大臣:「陸上養殖や航空レーザー計測などのスマート技術の活用により、稼げる農林水産業および食産業を目指します」
天候や自然環境の変化に左右されない「陸上養殖」。静岡県内では、“天然資源”を生かした取り組みも始まっています。
片寄翔太リポアナウンサー:「豊かな自然が広がる南伊豆町に来ています。こちらの施設でも陸上養殖が行われているということです」
山間の住宅地に、ポツンと建つこちらの施設。
養殖施設を管理する加藤慧さん:「ここではオニテナガエビの陸上養殖をしている。淡水で川などの真水で育つエビ」
養殖されていたのは、淡水で育てられるエビです。
養殖施設を管理する加藤慧さん:「ハウスの中をエビの生育の温度に合わせてかなり高温にしている。室温32℃くらい。こちらが当社で飼育しているオニテナガエビ」
Q.大きいですね
A.「テナガエビというと、皆さん川で昔よく取ったよという方もいるが、そのサイズでいくと世界最大に成長する種類」
東南アジアが原産のオニテナガエビ。大きなハサミが最大の特徴で、8カ月もすると、頭からしっぽの先まで30センチほどに成長します。高級食材のイセエビと同じぐらいの価格で取引されることもあるそうです。
養殖施設を管理する加藤慧さん:「見た目も動きもすごくかわいいが、値段がかわいくないエビで、だいたい1キロ2万円くらいの価格で取引されている」
産卵から生育まで、“完全養殖”で育てられるオニテナガエビ。学生時代に海洋プランクトンを研究していた加藤さんが、新規事業として提案し、去年8月から南伊豆町でプロジェクトがスタート。ここを選んだのは、オニテナガエビの生育に“ぴったりの環境”があったからです。
東邦自動車 加藤慧さん
Q.湯気が出ているが
A.「これがハウスの中を暖めるために使っている温泉水。温泉の温度が100℃を超えていて、パイプで引き込んで、ハウス自体を暖めている」
敷地内に湧いている温泉。それを養殖場の暖房として活用し、温度管理にかかる光熱費はほとんどかからないといいます。温泉のメリットは他にも…。
東邦自動車 加藤慧さん:「(稚エビの)一定期間だけ塩水が必要になるが、泉質はかなり塩味が強いところも選んだポイント」
海外では、その大きさと青い見た目から「ブルーアジアンロブスター」と呼ばれ、高級食材として扱われている、オニテナガエビ。七輪に乗せること、およそ5分。表面はきれいな青から、鮮やかな赤に…。
この色の変化が、ブランド名にも。青と赤に、温泉の湯気の白を加えたトリコロールカラー。そして、味の虜になってほしいという願いを込めて「トリコエビ」と名付けられました。
片寄アナ(食リポ):「パリッパリでフワフワ。甘くてすごく旨みを感じる」
殻がやわらかく、殻ごと食べられるのも特徴です。
東邦自動車 加藤慧さん:「現時点ではイセエビの不漁が続いていたりとか、それに代わる食材にしていきたいというような南伊豆町のあつい思いも受けているので、それにしっかり対応できる増産体制をとっていきたい」
7月ごろにも初出荷の予定で、今後は地域の旅館などと協力し、メニュー開発も進めていく予定です。