あす衆議院解散 参院補選と重なり政治活動の制限も 全国注目の静岡5区の立候補予定者は…
応援が貴重な活動機会
小野範和氏「おはようございます。私5区の小野範和です。よろしくお願いします」
男性:「頑張ってください」
小野範和氏:「静岡5区の小野範和と言います。よろしくお願いします」
全国注目の選挙区・衆院静岡5区から出馬する立憲民主党の小野範和氏。この日、三島市に入った、立憲民主党が推薦する参院補選候補の横でマイクを握りました。
小野範和氏:「みなさまおはようございます。立憲民主党静岡5区の小野のりかずです。(ひとこと応援のメッセージを話す)みんな静岡県東部でもすでに支持者の心を鷲掴みにしていますよね、皆さん。(拍手)力いっぱい応援しています。(拍手)」
応援演説を通じて、自らも売り込む小野氏。衆院選の候補予定者たちにとって、参院補選候補者の運動への「相乗り」が、貴重な活動の機会となっているのです。
小野氏は参院補選との相乗効果を期待
小野範和氏:「岸田総理はコロナ対策、再配分を訴えていますが、それは私たち野党がずっと訴えてきたこと。それを今までやらなかったことをどうしてできるのでしょうか。そして働く人、暮らす人の立場で生活を実現していけるのは私たち野党。私たちにやらせてください。ここ静岡から三島から信頼できる政治を取り戻し、国難に立ち向かっていく、乗り越えてまいる」
衆院選が公示される19日までは、有権者を前に演説するチャンスはこうした場しかありません。
女性:「いいね。地元の成果がよく見えるよ」
小野氏:「ありがとうございます。(グータッチ)」
女性:「小野さん頑張れー!一生懸命頑張ってるよ」
小野範和氏:「参院補選の中で、候補者と同じように野党としての政策を一体となって訴えていく、その相乗効果を出していきたい。」
無所属の細野氏は…
一方で、「補選の応援で街頭に立つ」という機会さえない人もいます。無所属の候補予定者たちです。静岡5区の細野豪志氏は、今回政治家人生で初めて政党に属さない、無所属での選挙戦を迎えようとしています。
きょうは三島市内の支援者の家で少人数の座談会を開いていました。
細野豪志氏「まさに解散前夜なんです。あした解散ですから」
支援者男性「いまどんな心境ですか?直前の・・」
細野氏:「勝手が違うのが、これまでは政党所属で・・無所属なんで、全部自分でやらきゃならない。たとえば手続き的な話で、供託金を預けるとか、これまで党がやってくれたが、数日前うちのカミさんが300万円持って…」
支援者:「衆議院は300万円か」
細野氏:「そうなんです。高いんっすよ」
支援者:「供託金が戻ってくるようにがんばって・・・」
(笑い起こる)
細野氏は参院補選の期間中だけでなく、衆院選が公示されてからも無所属で戦うことの大変さを実感しているといいます。
細野豪志氏:「いろいろハンデがありましてね、まずポスターが貼れない。本番中もそうなんです。政党に所属していないと顔写真とか名前ついたやつ、貼れないんです。あと政見放送もないんです」
支持者:「あっ」「えっ」「えっ」
細野氏:「圧倒的に不利ですね。ただ私の場合は今回はこういう試練を乗り越えない限り、まあなんというか価値がないというか、(政治家を)続ける資格はないとおもっているので がんばりますけどね」
さらに状況は厳しく…
さらに話はあの話題に・・・。
細野豪志氏:「選挙区だけに関していうと、やっぱり岸田派に所属しておられる方がいるのでどうしても勢いづきますよね。だから無所属でいろんな元々ハンデがある上に、今度また(吉川氏が)総裁派閥というハンデがあり」
11日、自民党本部がある決定を下しました。静岡5区での吉川赳氏の公認です。二階幹事長の時代は、両者に公認が出ず小選挙区で勝利した方に追加公認が出るのではないかと言われていました。しかし岸田政権が誕生し二階氏の影響力が低下したことで、「公認問題」は決着。二階派で自民党入党を目指す細野氏の立場は非常に苦しくなった形です。
細野豪志氏:「それはやっぱり厳しいですよね。それは客観的にそういふうに受け止めている。ただ私の場合は無所属で、しかも総裁派閥の候補の方と、そして比例(復活)もない、更には応援も頼まないと、あらゆるハンデを受け入れようと思うんですよ」
岸田派の吉川氏は…
参院補選の告示日、自民党候補の応援のために静岡入りした岸田総理。その後ろにぴったりと寄り添っていたのが、岸田派の吉川氏です。自民党内の岸田派と二階派の力関係は、逆転しました。
吉川赳氏:「これは岸田総裁になる前からそもそも自民党の支部長という立場をいただいているし、そういった点からも公認問題というのはそもそも存在しないものだという捉え方」
朝市で聞く地域の人の声とは
吉川氏も参院補選候補の応援に入っていますが、この日はひとり富士市の青果食品市場で開かれていた朝市を訪ねていました。
Q:きょうは?
吉川赳氏:「きょうはこういう取り組みを地域の方が行っている。また、こういった小売り、飲食関係の皆さんも出店しているが、コロナ禍で非常に店舗が厳しい状況なのでこういった催しをしっかり見せていただき、現状をお伺いする」
この朝市に出店している人の中には、コロナ禍で苦しむ飲食店のほか、協力金支給の対象ではない小売店の人も少なくないといいます。
男性:「助けてもらいたいくらい」
吉川氏:「協力金もまだ支出されていないところが多くて」
男性:「飲食も大変だけど、うちらも…」
吉川氏:「だからこの間の国会の所信表明で、岸田総理が業種を問わない支援策、給付金を
明言していただいたので。何とか今年中には新しい形で支援できると」
男性:「吉川さんが頑張ってくれないと何もできないから」
吉川氏:「しっかり頑張るのでよろしくお願いします(グータッチ)」
男性:「あなたしかいないから」
吉川氏:「がんばります」
静岡5区には、この3人のほかに政治団体「愛地球党」の千田光(ちだ・ひかる)氏(43)が出馬を表明していて、世界平和の実現や税の簡素化などを訴えています。