【観光バス横転事故】ギアはニュートラル状態… 低速ギアへの切り替えが出来なかったか 実況見分でわかったこと

静岡県小山町で観光バスが横転し27人が死傷した事故で、県警は逮捕した運転手の男を立ち会わせ実況見分を行いました。

画像: 【観光バス横転事故】ギアはニュートラル状態… 低速ギアへの切り替えが出来なかったか 実況見分でわかったこと

白鳥衛記者:「午前11時すぎです。今運転手の男が捜査員に連れられ現場に到着しました。これから容疑者立ち会いのもと現場の実況見分が行われます」

 手向けられた花におよそ10秒間、深々と頭を下げた運転手の男(26)。13日小山町須走の県道で観光バスが横転し1人が死亡、26人が重軽傷を負いました。警察は午前11時から事故現場の道路を一部規制し、過失運転致死の疑いが持たれている運転手の男を立ち会わせ実況見分を行いました。

白鳥衛記者:「運転手の男が現場に到着してから5分ほどが経過しました。現在バスが乗り上げたとみられるのり面を確認しています」

 見分では運転手の男が道路やのり面のタイヤ痕を確認したほか、事故が起きた時の車内の状況やハンドル操作についての聞き取りが行われたということです。捜査関係者によりますと、バスのギアは横転時ニュートラルの状態だったことが新たにわかりました。運転手の男は速度を制御するために低速のギアに切り替えようとした際、何らかの理由で出来なかった可能性があるとみられています。

 運転手の男はこれまでの警察の調べに対し「ブレーキが利かなかった」と話しています。18日に行われたバスの検証では、ブレーキ周りの部品に熱によって焼けた痕がみられたということで、警察はフットブレーキの使い過ぎでブレーキが利かなくなる「フェード現象」が起きた可能性があるとみて調べを進めています。