暴力団の関与隠し出店申込書を主催者に提出 イベント組合の理事長を逮捕 暴力団関与での組合関係者の逮捕は県内初

今年の「沼津夏まつり」で、暴力団が経営する露店であると知りながら、出店申込書などを取りまとめて出店権利を不正に得た疑いで、イベント組合の理事長の男が逮捕されました。イベントでの暴力団関係者の出店をめぐり、組合の関係者を逮捕するのは静岡県内で初めてです。

 詐欺の疑いで逮捕されたのは、県東部イベント商業協同組合の理事長の男(67)です。

 男は7月に開催された第75回沼津夏まつり・狩野川花火大会で、既に逮捕された7人のうち指定暴力団六代目山口組藤友会組員とその妻ら4人と共謀し、暴力団であることを隠して露店の出店権利をだまし取った疑いが持たれています。

 沼津夏まつりでは、暴力団排除条項が規定されていて、出店のためには反社会勢力やその関係者ではないことを約束する誓約書などの提出が必要です。

 警察によりますと、男は誓約書や出店申込書の取りまとめをする責任者で、出店する4人が暴力団関係者であると知りながら、組員から受け取ったうその誓約書などを主催者に提出したということです。

 暴力団関係者は綿菓子、金魚すくい、光るおもちゃなどの出店を行っていました。

 祭りなどの行事で暴力団関係者が露店を出した事案で、県警が組合の関係者を逮捕したのは初めてです。

 露店で得た収益は藤友会の資金源になっていたとみられ、県警は、暴力団組織への資金源を断ち切るため、今後の捜査で暴力団と組合の関係性を明らかにするとしています。

画像: 過去の沼津夏まつり・狩野川花火大会

過去の沼津夏まつり・狩野川花火大会