「行政の連携が不十分だった」…静岡・熱海市の土石流災害で県の第三者委員会
去年7月の静岡県熱海市の土石流災害を巡り、県や市の対応について検証している第三者委員会は28日、「行政の連携が不十分だった」などとする中間報告を発表しました。
静岡県が設置した第三者委員会は、被害を大きくしたとされる盛り土造成に関して、県や市の対応に問題がなかったか検証してきました。
中間報告によりますと、県や市はずさんな盛り土の施工状況を確認していたと指摘。その上で「危険性を認識していたが大規模崩落を予想した者はいなかった」と結論付けました。さらに逢初川上流の不適切な盛り土が撤去されずに残っていたのは、県と市が対応すべき問題だったとして、行政の連携が不十分であったとの見解を示しました。
第三者委員会 青島伸雄委員長:「大災害にまでかどうかというと、恐らく認識していなかったんじゃないか。認識していたとすれば、それなりの対応ができなのではないか」
中間報告を受け、難波副知事は
静岡県 難波副知事:「県の対応として十分でなかったことが一つではなくて多々ある。大変残念であると思っております」
母、陽子さんを亡くし、被害者の会の代表でもある瀬下雄史さんは次のように話しました。
瀬下雄史さん:「当事者に認識の薄さとか、例えば他部署との連携であったり、引き継ぎであったり、本来行なわれるべきなところが仕事してなかったレベル。まずは本当に正確なもの、嘘偽りがない正しい物が出てくることを期待している」
第三者委員会は、今後出される市の検証結果も参考に、最終報告書をまとめる方針です。