きっかけは交通事故 特殊詐欺の出し子繰り返した23歳の女 「やめたい」と伝えても抜け出せない理由は 法廷で明らかになった恐ろしい実態

 不正に入手したキャッシュカードで現金50万円を引き出して盗んだ罪に問われている、静岡県沼津市の女の裁判が開かれ、検察が犯行を繰り返した経緯などを明らかにしました。

 起訴状などによりますと、沼津市の無職の女(23)は3月、不正に入手したキャッシュカードを使い、市内のコンビニエンスストアのATMから現金50万円を引き出して盗んだとされています。

 静岡地裁沼津支部で8日に開かれた裁判。裁判官から公訴事実に間違いがないか問われると、女は「いえ、ないです」と答え、起訴内容を認めました。冒頭陳述で検察は、交通事故を起こして金に困っていた女が知人に相談したことをきっかけに、指示役の「ミツハシ」らと連絡を取るようになったと指摘しました。女は指示を受けて、他人名義のキャッシュカードを使い現金を引き出す「出し子」の役割を担い、引き出した現金の一部を報酬として受け取っていたと指摘しました。

 検察はさらに、女の調書を読み上げ、犯行に至った経緯を明らかにしました。女は「ミツハシ」から指示を受け、2026年1月から3月の間に5回から10回ほど「出し子」をしていました。引き出す金額も指示され、その中から報酬として3万円を受け取ることもあったということです。

 女は犯行を繰り返す中で、自分のやっていることが犯罪だと分かっていました。それでも「出し子」を続けた理由について、女は、「やめたい」と伝えたものの、「人を確保できるまでやってほしい」と言われ、断れば家族に何かされるのではないかと怖くなったと説明しています。

 女がこれまでに報酬として受け取った金額は、10万円にも満たないものでした。女は被害者に申し訳ないという気持ちがあり、二度と犯罪はしないと反省の言葉を述べているということです。

 検察は近く、女を追起訴する方針で、次の裁判は10月29日に開かれる予定です。

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