「市民の合意は得られていない」 住民投票条例否決で市民団体が異議申し入れ 静岡市

 静岡市の清水庁舎移転の賛否を問う住民投票条例案が、静岡市議会で否決されたことを受け、市民団体が、田辺市長に異議を申し入れました。市長が主張する「市民の合意」は「得られていない」と訴えています。

画像: 異議申し立て

異議申し立て

  静岡住民投票の会 神戸孝夫共同代表:「正当な理由なしに条例案を否決するのは理にかなわない。改めて審議をやり直すなど、適切な対応を取られるよう求めて、8月臨時市議会の審議に対する異議申し立てとする」

 清水庁舎の移転をめぐり、住民投票を目指してきた市民団体は、田辺市長宛てに異議申し立て書と公開質問状を提出しました。田辺市長は住民投票反対の理由に「移転の賛否を市民からすでに集約している」としていますが、市民団体は「市民の合意は得られていない」と反論。これらは法律に基づく手続きではありませんが、住民投票条例案を否決した市議会の決定を「無効」だと訴えています。

 住民投票実施に向けて、市民団体が集めた有権者5万2300人分の署名は泡と消えました。

静岡住民投票の会 神戸孝夫共同代表:「その後、納得できていないというか、もやもやしている部分があり、5万2300人の思いをどうするか悩んだ。私どもとも会い、見解は違っても向き合っていただきたい」

 また、田辺市長に対して「市長が示す市民合意とは何なのか」などを問う質問状を送り、来月2日までの回答を求めました。
 市は対応を検討するとしています。