静岡県警が防災訓練…南海トラフ地震発生後、署員のコロナ感染で署内立ち入り禁止になった場合も想定

 静岡県警の防災訓練も、今年は新型コロナの影響を受ける中、実施されました。感染症対策と災害対応の両立は大きな課題です。

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訓練は南海トラフ巨大地震が発生し、県内で最大震度7を観測した想定で行われました。新型コロナ対策で、参加者を60人ほどに制限し、例年の半分に規模を縮小。マスクやフェースシールドを着けて、コミュニケーションを取り、テーブルにはつい立てが設置されました。

県警 山本和毅本部長:「災害救助は地震の発生から72時間が勝負です。人命救助を第一に考えるとともに、職員の安全確保を必ず行い、2次災害の防止に努めてください」

 参加者は班に分かれて、津波の被害や道路の通行止めの状況を確認し、県内に28ある警察署の警察官を災害現場に派遣するまでの手順を確認しました。

感染と大地震…新たな課題も

 それぞれの警察署でも訓練を実施しました。静岡南警察署では、署内で新型コロナ感染者が出た際に、南海トラフ巨大地震が発生したことを想定しました。  大規模地震の際、警察署には避難場所を尋ねたり、行方不明者の捜索を依頼したりする人が来ると予想されます。
 訓練では建物が除菌作業で立ち入り禁止のため、来庁者の受付窓口を外に設置し、普段、署員の移動などに使っている大型バスの中に職務室を設けました。やむを得ず、建物に入る場合は防護服を着用しますが、ゴーグルをスムーズに装着できない場面もありました。

警察署員:「今後(着る機会が)増えてくると思うので、ちゃんと訓練して慣れていかないといけないと思いますし、もっと早く付けられるように訓練していきます」

 新型コロナ感染と大規模地震の同時発生を想定した初めての訓練では、救命ボートのエンジンをかけるときに人が密集するなど課題がみつかりました。

静岡南警察署 矢田部透警備課長:「新型コロナウイルスの感染拡大の中、装備資機材においても手入れ、消毒とか衛生面を管理していかなくてはいけないというのは感じた」