コーヒーにけん玉。それぞれが思い思いの時を過ごしています。一見するとカフェのようですが、本がずらり。焼津駅前商店街に3月にオープンした「みんなの図書館 さんかく」です。
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「みんなで運営する図書館をヨーロッパで見て…」

土肥潤也さん:「ヨーロッパに行く機会があって、市民が自分たちで公園だったり図書館だったりの運営をしている姿を見て、そんな場所を日本でも作れたらいいなって」

 25歳の土肥潤也さんは、図書館が生活の中に自然と溶け込んでいる風景に感銘を受け、ここを建てました。

 行政の補助に頼らない完全な民営を目指し、開設資金としてクラウドファンディングで80万円を集めました。置いている2000冊もすべて寄付で募ったものです。

土肥潤也さん:「みんなの図書館なので、いろんな方がそこに参画していただいて、こんな場所が出来たらいいなという理想に共感してくださって、一緒に作っていく図書館ということで経営をしている」

利用者が図書館のオーナーに

 自分たちで育む。そのコンセプトが最も表れているのが…

中野結香アナ:「ずらっと本が並んでいますが、こちらの棚『契約済み』と書かれています。この図書館、実は利用者が本棚のオーナーになることができるんです。現在、36人のオーナーがいます」

 「一箱オーナー制度」。2000円を払うと1カ月間、棚の一部に自分の好きな本を自由に置くことができます。

 オーナーが書いた自費出版の本。さらには漫画まで。公立の図書館にはない、個性がここにあふれています。

地域の人と出会い何かが起こる…

 知らない人が自分の本を借りていく。しかも、お金を払っているのは貸主側。何のメリットがあるのでしょうか。その疑問に最初にオーナーになった鈴木幹人さんが答えてくれました。

鈴木幹人さん:「事件というと変ですが、毎回何か起こる気がしていて。着物の本が置いてあるからといって、僕の身長を聞かれて、その方が家に帰って、それで着物をたくさん持ってきて僕にくれたという。着物に興味がある割には、着物を持っていなかったので、うれしかったです」

 本棚をきっかけに始まるお金には代えられない地域の人との出会いとふれあい。

 鈴木銀次郎さんはマイ本棚を持ったばかり。新しいおもちゃを手にした子どものように胸をときめかせています。

鈴木銀次郎さん:「きょうから本を置かせて頂いていて、(けん玉が好きで)けん玉の楽しさを伝えられるような本を置いて、一緒にけん玉を置いてみたりだとか、本棚という一つのスペースで、自分を表現するのが、面白いと感じていて、僕自身も本棚の中で楽しんでいけたらいいなと思っています」

すべての本にカード 借りた人との「交換日記」

 全ての本にはカードが添えられていて、感想を書くことで貸した人と借りた人同士が交換日記のようにできる仕掛けもあります。

 図書館がオープンしたのは、ちょうど新型コロナの影響で社会全体に漠然とした不安が広がっているころでした。そんな時に始まったからこそ、この小さな場所の意味が高まっていると土肥さんは感じています。

土肥さん:「今回のコロナのこともあって、みんな自分の生き方とか働き方を見直したんじゃないかなと思っていて、ここでぽろっといったことが、オーナー同士がお互いに応援しようみたいな空気感があったりするので、そこで色々形になっていくというのが、個人的にすごくうれしい」

 訪れるたびに何かが起こるまちの図書館。個性豊かな本が、きょうも地域の人々をつないでいます。

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