元市長が再審請求へ 高校の調査書改ざんめぐる贈収賄事件 静岡・旧天竜市

14年前、静岡県の旧天竜市の高校で起きた、生徒の調査書改ざんをめぐる贈収賄事件で、有罪となった元天竜市長が裁判のやり直しを求めて再審請求を申し立てることがわかり

画像: 中谷良作元市長

中谷良作元市長

 旧天竜市の中谷良作元市長は2006年、旧天竜林業高校に通っていた孫の調査書を大学の推薦入試で有利に働くよう改ざんしてもらう見返りに、当時の校長に現金20万円を渡したとして、略式命令を受けています。

 しかし2014年に改ざんを教師に指示したとされる元校長が、無罪を求めて再審を請求。その審理の中で、中谷元市長は「現金を渡したとする供述はうそだった」と証言していました。

中谷元市長:「私は元校長に、贈賄など一切しておりません」

弁護士によりますと、新たに見つかった捜査報告書や心理学の専門家が元市長の供述を鑑定した意見書などの証拠から、有罪に合理的な疑いがあるとして、裁判のやり直しを求める方針を固めたということです。

 中谷元市長は現在88歳と高齢で、「晩年の人生で、汚点がついてしまった」などと話しているということです。

 弁護士は今月中旬に地裁浜松支部に再審を請求する方針です。