不妊治療を受ける女性(30):「最初は普通に結婚して子供ができると思っていたので、授かれなかったことがショックな部分はありますけど、前向きに治療をしていって、最終的には授かれたらいいなと思って治療をしています」
画像: 女性は8回目の体外受精に臨んだ

女性は8回目の体外受精に臨んだ

 静岡県内に住む30歳の女性は、27歳の時に不妊治療を始め、1年半ほど前からは体外受精を行っています。この日は、8回目の体外受精に向けた準備です。

不妊治療は最後の砦

看護師:「じゃあ採血しますね」
ディレクター:「痛かったりやっぱりしますか?」
女性:「そうですね。すごい大変ってことはないですけども、毎回のことなので。ホルモンの注射を打つんですが、ちょっと痛かったりとか、採卵で痛みがあったりとかは大変ですね。たぶん卵を取る数で違うんでしょうが、たくさん取れるのはうれしいけど、たくさんあったほうが痛い」

画像: 保険がきかない

保険がきかない

 自然妊娠が難しいカップルにとって、不妊治療は最後の砦です。ただ、卵子を育てるためのホルモン注射や、膣に細い針を入れる採卵は体に大きな負担がかかります。

体外受精は1回30~50万円

さらに、重くのしかかるのが経済的負担です。初期段階の検査や排卵日を把握して自然妊娠を目指す「タイミング法」は保険が適用されますが、より高度な技術が必要となる人工授精や体外受精は保険適用外。体外受精は一般的に、1回30万円から50万円と高額です。

画像: 30-50万円の負担

30-50万円の負担

人工授精を3回、体外受精を7回行っている女性の治療費は…。

不妊治療を受ける女性(30):「3年間で200万~300万くらい。(夫に)たくさんお金を使わせてしまって…。申し訳ないなと思う気持ちと、早く授かれたらなっていうのと。私の年齢だったら、子育てしている人はたくさんいるので、友人に子どもが生まれたときはそういう風に思います。出ていくお金は大きいと思います」

半数以上が保険の効かない治療

 国の研究機関によりますと、国内の5.5組に1組のカップルが不妊の検査や治療を経験しています。さらに、NPO法人の調査によると、治療を経験・考慮した人の半数以上が保険の効かない治療をしています。

画像: 5.5組に1組が不妊検査・診断

5.5組に1組が不妊検査・診断

経済的負担から引っ越し検討する人も

静岡レディースクリニック 理事長 内田玄祥先生:「経済的に体外受精を続けることが厳しいので、人工授精に戻りたい、あるいはタイミング法に戻りたいという方は結構いると思います。中には補助金が多く得られるところ(地域)を選択して、引っ越して体外受精を続けようという方もいました」

治療と仕事の両立…心苦しくなる

 治療と仕事の両立には、月に数日、治療のために仕事を休む必要があります。
静岡市のカウンセラー・佐藤正枝院長の元にも、悩みを抱える女性が相談に訪れています。

不妊カウンセラー 佐藤正枝院長:「そんな治療なんてしなくてもいいだろう、みたいな上司の方がいたり。仕事に対するやる気があるのかと言われたりとか、その穴埋めを誰がやってると思ってるんだとか。周りの方への仕事量の負担を考えて、心苦しくなったりとか」

画像: 経済的負担大きい

経済的負担大きい

 3年の不妊治療を経て、子どもを授かった女性です。治療について職場や両親に打ち明けることに不安があったといいます。

不妊治療で子供を授かった女性(34):「不妊治療していることに対して、何か偏見ではないけど、言われるんじゃないかなとか。やはり表立って言えない部分は確かにあって。周りに治療しているとことを理解してもらうのも、なかなか最初は勇気が必要」

画像: 不妊治療受けた女性は不安も

不妊治療受けた女性は不安も

 佐藤院長は、国による保険適用と同時に不妊について理解が深まることを願っています。

不妊カウンセラー 佐藤正枝さん:「(不妊)治療は簡単なものじゃないし、経済的負担だけではなく、心も体にかなり負担になることを知っていただければ、もし身近な人が不妊治療をして、とぽろっと話したときに、そうなんですね頑張っているんですね、と声をかけて頂けるだけでも、本人も心強いと思いますし、理解を示してもらえるというのが、当事者は一番有難いと思いますね」

 子どもを望む人たちが、妊娠をあきらめないために。不妊治療の保険適用は、その希望となるのでしょうか。

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