「中高年を元気にしたい」と活動を続けていた静岡市のシニア劇団が、新型コロナの影響で休止していた活動を9カ月ぶりに再開しました。3密を回避するために目指すのは、観客と接触しない「演劇」です。
画像: シニア劇団9カ月ぶりに活動再開 観客と接触しない「オンライン」で 静岡市 youtu.be

シニア劇団9カ月ぶりに活動再開 観客と接触しない「オンライン」で 静岡市

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SPACでの公演が大成功した矢先に…

 「どうしたらその生きがいってのを見つけられるんんだ。デパート行けば売ってるかな?」
 「何バカなこと言ってるんだ デパート?」

 劇団くれば座。演劇経験がほとんどない仲間たちが集まって結成したシニア劇団です。演劇で、引きこもりがちな中高年世代に元気に与えたいと活動しています。2月に県舞台芸術センターSPACのステージで行った初めての本格的な公演は大成功。

 大きな手ごたえを掴んだその矢先…。新型コロナウイルスによる活動休止>

 拠点となっていたNPO法人が運営する交流施設も閉鎖。中高年の居場所を作り活力を与える活動が、全くできなくなってしまいました。

3密回避の新しいスタイルで…

劇団くれば座 原田和正さん:「本当に大変なことが起きたわけで、3密を回避しなければならない。僕らの活動は3密を旨とする。少しでも多くの人が密になってコミュニケーションをすると、みんなが元気になれるということで、これは困ったなあと思って」

 しかしメンバーは、あきらめませんでした。4月には、オンラインを使った交流セミナーを開始。そしてこの手法を演劇にも生かそうというアイデアが生まれました。

原田さん:「僕らなりに独自のやり方を開発しようじゃないかと。こうやればできるんじゃないかと、みんながああでもないこうでもないと、しゃべっているうちに今の形ができた」

 3密回避の新しいスタイル。劇団くれば座初のオンライン公演は、11日、藤枝市で行われました。市の依頼を受け「介護者を励ます集い」で劇を披露する事になったのです。

演じる場所は「控室」

石田和外アナウンサー:「まもなく公演が始まります。今回の公演、基本的には役者は舞台に立ちません。演じる場所はこちらの控室なんです」

 観客との接触を避けるために役者は、それぞれ自分のパソコンに向かって演技をします。それをオンラインでつないで舞台のスクリーンに映し出すというシステムです。

石田アナ:「なかなか勝手が違って、難しそうですね」
主人公の母役 堤芳子さん:「画面がどういう風に映るのか見ているところです。初めてのことなので教えてもらいながら一生懸命やってます」

本番40分前 トラブル発生  

 本番40分前、トラブル発生。回線が突然切れてしまったのです。

原田さん「接続できない?」
石田アナ「回線が切れちゃう?」

 不安を抱えたまま、開演の時を迎えました。くれば座が開発したオンライン公演。スクリーンには、場面のごとの風景と演じる役者が同時に映し出されます。

 そのころ控室ではパソコンに向かって迫真の演技が…

ゲンさんのセリフ「死ぬと何もなくなっちゃうのかな。天国とか地獄とかいっちゃうのかな」

ゲンさんの母セリフ「ゲン、ダメダメダメよ まだこちらに来ちゃダメ。手術もして生きることに決めなさい」

介護に向き合っている人にエール

 主人公のゲンさんは、引きこもりがちで自堕落な生活を送っていましたが、がんになったこときっかけに改心し、生きる喜びと感謝の気持ちを持つようになるというストーリーです。
 普段、家族の介護と向き合っている会の参加者へのエールの思いも込められています。

観客:「初めてで最初は戸惑ったが、今はこういう方法で表現するんだと考えさせられた。人のためになろうというところがいい話だった」

石田アナ:客の反応は見えないのは演じててどうでした?

ゲンさん役 高橋和生さん:「そこがね、いつもそばでやっていてうまくいけるけど。こういうコロナ禍ですから、、致し方ない。これからこういうことも必要になってくる。うまくコラボしていければと思っている」

 初のオンライン公演は無事終了。役者たちは、最後のあいさつにだけ姿を現しました。コロナで活動休止に追い込まれた市民劇団は、オンラインという武器を手に再び動き始めました。

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