先月末、伊豆の国市の順天堂大学静岡病院で発生した、いわゆる「病院クラスター」。医師や看護師とその家族。さらに、入院中の患者まで感染し、一連の感染者は14日までで22人にのぼっています。
画像1: 中核病院でクラスター発生の静岡・伊豆の国市では「あの店から感染者が…」の風評被害も

 さらに、その余波なのか病院以外でも感染者が確認され、市中感染の疑いが出てきました。

画像2: 中核病院でクラスター発生の静岡・伊豆の国市では「あの店から感染者が…」の風評被害も

 この事態に市長は…

伊豆の国市 小野登志子市長:「小さな5万人の市に、30人近くの感染者が出てしまったことに大変困惑している。この順天堂のクラスターと市民が罹患したことに関して、この関係はまだ結びつかないこともある」

画像3: 中核病院でクラスター発生の静岡・伊豆の国市では「あの店から感染者が…」の風評被害も

 この1週間、伊豆の国市で確認された感染者は16人。感染拡大を防ぎ、市民の不安を軽減するため、 市内では無料の抗原検査が始まりました。 その対象は順天堂病院周辺の飲食店や宿泊施設で働く2000人の人たちです。

検査を受けた人
「毎日(感染拡大を)肌で感じて接客している中の恐怖はある。ある程度予防しないとやっていけないので、それがプレッシャーになる」

 県は、検査を行う保健所の態勢をバックアップするため、クラスター対策機動班を初めて派遣しました。

 クラスターを発生させた順大病院。 しかし、住民には複雑な思いがありました。

飲食店は風評被害に苦しむ

 影響を受けているのは市内の飲食店です。感染した複数の医師らは、市内の飲食店で会合を開いていたため、飲食店は風評被害などに苦しんでいるといいます。

市内の飲食店
「飲食店は風評被害。店の名前が出たり、店から(新型コロナが)出たのではという噂が伊豆の国市に来る足を遠のかせる。GoToで先月は客が戻ってきたと思ったが、GoToの客が減って地元の客も来なくなった」

イベントも急きょ延期

画像: イベントも急きょ延期

 さらに、観光業にも影響が… 伊豆の国市観光協会 相磯和男事務長
「今週末に予定していた竹灯籠に使う物品。今週行われる予定だったが、新型コロナの影響を受けて中止」

 観光協会は、14日予定していた竹灯籠で温泉街を彩るイベントを急遽延期しました。

市長「市中感染が起きていないか…」

画像: 市長「市中感染が起きていないか…」

 問題の1つは感染経路が特定されていないこと。感染が拡大し始めた7日土曜日、小野市長は…

伊豆の国市 小野登志子市長
「順天堂大学(静岡病院)のクラスター、市民の感染ということに関連がなければいいなと願っているが、それならどうしてこの「市中感染」のような状況が起きているのか考えなければいけない」

 まさに市長の不安が現実になりつつある伊豆の国市。

順天堂病院は地域経済の活性化も担う

 温泉場として県内外から観光客が訪れる伊豆の国市は、伊豆半島の北部に位置する人口4万8千人ほど。伊豆半島は高齢化の問題も抱えていて、伊豆の国市も3人に1人は65歳以上の高齢者です。  住民の健康を守る為に病院は不可欠ですが、順天堂大病院は、それ以外にも大きな役目を果たしているといいます。

 観光協会の相磯事務局長は… 伊豆の国市観光協会 相磯和男事務長
「(順天堂大学静岡病院が)たくさんの方を雇用。若い世代の従業員が就職で(伊豆の国市に)来る」  職員は1500人以上。市内には職員寮があるなど、市にとって、順天堂病院は地域経済を活性化させる役割も担っています。

画像1: 順天堂病院は地域経済の活性化も担う

 そんな中、今月8日の日曜、市内では、あるイベントが開催されていました。温泉場にある宿泊施設を利用して行われるお散歩市です。月に一度行われるこの朝市は、観光客だけでなく、地元住民も訪れます。  

 お散歩市を運営する鴨下さん。 病院クラスターが発生しているこの時期の開催について…

福狸亭小川家社長 鴨下記久枝さん
「開催はだいぶ迷いました。クラスターが起きているのは順天堂大学静岡病院。住民もすごく楽しみにしている。もちろん感染の対策はとっている。館内に入る時は消毒。密を避けて話をしていただく」

 地元の病院でクラスターが発生していることについて出店者は…

伊豆の国市民
「あそこはなくてはならない病院。救急でも24時間態勢で診てくれる。それはありがたい。でも(今は)薬をもらいに行くのは控えている」

 伊豆の国市の隣にある函南町の住民は…

函南町民
「伊豆の方からみんな来てる。下田から、伊東から、循環バスがある。循環バスは下田の方から定期的に来てる。伊東からも。直通のバスね」

画像2: 順天堂病院は地域経済の活性化も担う

 お散歩市が行われている上空で、病院に戻るヘリコプターが…重症患者を短時間で搬送するドクターヘリ。県内には2機ありますが、そのうちの1機が順大病院にあります。運航範囲は静岡市から東側と広範囲。40km離れた伊豆半島の南端、下田までは救急車で1時間以上かかるところを15分で到着します。  

伊豆市在住の男性は、奥さんが順大病院で入院中しているといいます。

伊豆市民
「大変です。色々な病気。生きるか死ぬかだったけど、先生のお陰でなんとか。死ぬ間際だったけど元気に戻ってこられそう。病院に感謝している」

 地元・伊豆の国市だけでなく、伊豆半島全体の医療を担っている順大病院。それゆえにクラスター発生の余波は大きくなりつつあります。                     14日放送

This article is a sponsored article by
''.