裁判長が被告の夫を2分間説教「自己満足で謝罪…あなたの態度は違う」 静岡地裁沼津支部
去年1月、静岡県三島市で男性をはね死亡させた罪に問われている女の裁判が静岡地裁沼津支部であり、証人として出廷した女の夫に対し、裁判長が「説教」をする異例の展開となりました。
起訴状によりますと静岡県沼津市の無職の48歳の女の被告は、去年1月、三島市で車を運転中、赤信号で交差点に進入して、市内の50歳の会社員の男性の原付バイクをはね、男性を死亡させた罪に問われています。
起訴状によりますと静岡県沼津市の無職の48歳の女の被告は、去年1月、三島市で車を運転中、赤信号で交差点に進入して、市内の50歳の会社員の男性の原付バイクをはね、男性を死亡させた罪に問われています。
初公判で被告の女は「信号は青だった」などと無罪を主張していましたが、前回の裁判でカーナビの解析結果から、被告側の信号が赤だと判明し、一転して起訴内容を全面的に認めました。
きょうの裁判では、被告側の情状証人として夫が出廷。夫は被告が去年11月、検察の調べに対し、「信号が赤だったことが分かった」と認めていたと証言しました。ただ、「防犯カメラの映像が鮮明ではなく、私も妻も納得できなかった」などとして、初公判で否認に至った経緯について説明しました。
また、夫は遺族側の弁護士が制止したにも関わらず、遺族へ謝罪しました。こうした行動について、菱田泰信裁判長が「自己満足で謝罪するではなく、自分の態度を遺族がどう見るか。そういう意味で、きょうのあなたの態度は違うのではないかと感じる部分があった」などと、およそ2分間、証人に対し説教する異例の展開となりました。
男性の長女:「自分たちは青信号だと信じてたからしょうがないというニュアンスで私たちには伝わってきた。形だけの謝罪としか見れなかった。誠意のある謝罪とは思えませんでした。自己満足だと思います」
次回公判は、来年1月21日で被告人質問が行われます。