飲食店の時短要請が解除されたその日に新たなクラスター発生 静岡・富士市

時短要請終了も客は戻らず

 富士市の飲食店に出されていた時短要請が解除されきのうから通常通りの営業に戻りましたが、その日に富士市の接待を伴う飲食店でクラスターが発生。関係者はショックを隠せません。

画像1: 時短要請終了も客は戻らず

「午後8時を回りました。富士市の飲食店に出されていた時短営業の要請がきのうで終わったことから、商店街の看板には明かりが灯り、多くの飲食店が営業を続けています。」

昨夜のJR富士駅の北側にある商店街。時短要請の解除を受け、多くの飲食店には午後8時を過ぎても明かりが灯っていました。JR富士駅の近くで50年にわたって店を構える「ろばた焼き 幸兵衛(こうべえ)」。
旬の海産物や野菜などが揃っています。
しかし…。
●常連の客
「こんな雰囲気のお店を見るのは初めて。ちょっと本当にびっくりしていて、こんなのでやっていけるのかというか、お店の方としては困っているんじゃないかと率直に思う」

要請が解除されても、客足は遠のいたまま…。

●ろばた焼 幸兵衛 佐野啓子女将
「お客様が見えるかなと少しは期待していたが、やっぱりちょっとなんか全然見えないのでやっぱり大変な今から見通しがつかないような1月になると思う」

●杉澤洋佑(先月25日)
「現在、午後8時半を過ぎたところです。こちらはJR富士駅の北口にある飲食店が立ち並ぶ商店街なんですが、ご覧のように人の気配がほとんど無い状況となっています。」

富士市で「時短営業」が始まったのは先月23日のこと。

「富士市全域」が対象となり、酒類を提供する飲食店やカラオケ店などは午後8時から翌朝5時まで営業を休止することが求められました。「幸兵衛(こうべえ)」も時短要請に応じたお店の一つです。

●ろばた焼 幸平衛:佐野啓子女将
「すごいお客さんが見えなくて、すごい寂しい1日でしたね。」

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時短営業初日のお客さんは、たった3人で売り上げは1万4000円でした。
書き入れ時の年末年始に要請された時短営業。

●川勝知事会見
「予定通り1月5日をもって終了。時短要請の効果が一定程度見られた。ひとえに短縮要請にご協力いただいた事業者の協力のおかげ。ありがとうございました。」

そして、きのう、2週間続いた時短営業が終わり、ようやく通常通りの営業に戻りましたが、取材に伺った午後7時過ぎ、お客さんは3組のみ。店内はがらんとしていました。

●ろばた焼 幸平衛:佐野啓子女将(※この店から感染者は出ていません)
「短縮が終わったからといって、すぐにお客さんが元に戻るということはないと思う。徐々に徐々に皆さんお店に見えてくれるのではないかと期待している」

毎日、平均およそ30人が訪れるというこちらのお店。午後8時以降も営業を続けましたが、きのうはおよそ10人しか訪れませんでした。

 時短要請が解除された一方、富士市では新たにきのう接待を伴う飲食店でクラスターの発生が確認されました。

●ろばた焼 幸平衛:佐野啓子女将(※この店から感染者は出ていません)
「きょうから営業ができるようになったが、また、富士市にクラスターが出たということで、やっぱりお客様の足が遠のいたと思う」

そして、きょう、東京など1都3県に「緊急事態宣言」が発令されることが決まりました。

●ろばた焼 幸平衛:佐野啓子女将(※この店から感染者は出ていません)
「影響はあると思いますよ。東京からのお客さんの接待とかがなくなるから。会社関係も一切使わなくなると思う。だからちょっと厳しい日々を送るのではないかと思う。3月くらいまでかかるのではないかと思う。持ちこたえられればいいけど。ちょっと先行きが不安ですね。」

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時短要請が解除されても、すぐにはもどらない客足。出口の見えないトンネルが続きます。