首都圏に緊急事態宣言が再発令されたことで、再び苦境に立たされている観光地の静岡県熱海市。そんな状況を打破するため、SNSを使って活路を見いだす店が増えました。
画像: 緊急事態宣言で苦境の観光地 SNSに活路…インスタ効果で通販の売り上げ倍増、facebookでSOS 静岡・熱海市

 首都圏に緊急事態宣言が再発令されたことで、再び苦境に立たされている観光地の静岡県熱海市。そんな状況を打破するため、SNSを使って活路を見いだす店が増えました。

インスタのフォロワーが1000人超

画像1: インスタのフォロワーが1000人超

 中には100年以上続いてる老舗店も… 熱海銀座に店を構える創業163年の老舗干物店、「釜鶴」もその一つです。

 5代目の二見一輝瑠(ふたみ ひかる)さん。SNSを活用し始めたきっかけは、去年発令された緊急事態宣言。客が店に遠のいたため、支店を休業するまで追い込まれました。そこで…

釜鶴ひもの5代目 二見一輝瑠さん:「コロナ禍になって新しくインスタグラムを始めました。公式ラインアカウントを始めました」

画像2: インスタのフォロワーが1000人超

市場の様子

 インスタの効果もあって、緊急事態宣言中の4月から5月までの通信販売の売り上げは、前年の2、5倍と倍増しました。その後も、写真や動画をインスタにあげて積極的に店をアピール。 二見さん:「(インスタの)フォロワーが1000人を超えた。僕もたまにやりますけど、社員が一生懸命宣伝してくれます。伊勢エビの動画。市場の様子」

ディレクター:これ何ですか?

二見さん:「伊勢エビを、登録してくれた方に(抽選で)プレゼントしました。抽選の締め切りは(去年の)12月20日で、愛知県の方が当選しました」

facebookでSOS発信

 SNSはコロナ禍を乗り切る為の大事なツールですが…。   
 同じ熱海銀座に店を構える老舗の和菓子店は1月、悲痛な訴えをSNSに上げました。
  
(1月16日)
「老舗和菓子店の本家ときわぎです。創業103年目の長い歴史があるお店ですが、こちらも新型コロナの影響を受けています」

画像: facebookでSOS発信

 facebookに投稿したのは、本家ときわぎの4代目、加藤寿美江さん。  
熱海本家 ときわぎ4代目 加藤寿美江さん:「1月12日にSOS。全国に向けて助けてくださいと申し上げました」

 「和菓子を廃棄しなくてはならない状況」

 「お店の経営を助けてください」

 売り上げが以前の1割程度になってしまったことなど、正直な気持ちを包み隠さずfacebookに書き連ねました。さらに加藤さんは、配送可能な和菓子セットを用意、通常よりも1500円以上割り引いた価格で、販売を開始しました。

すべて手作業で…

画像1: すべて手作業で…

全部手作業

 SNSの反響はどうだったのでしょうか?  1月20日、再び、加藤さんの元を訪れました。この日は定休日ですが、ようかんを作り続ける加藤さんの姿が…

加藤さん:「全部手作業。1日にそんなにできない」

 保存料を使わない作り方は、創業当時から変わりません。

 伝統製法で作る本家ときわぎの和菓子は、熱海市内の飲食店でも食べることができます。今年で創業103年。現在は、加藤さんに先代の父、章治さんと母、咏子さん。そして、パートが1人と、4人で店を切り盛りしています。

画像2: すべて手作業で…

箱詰めする加藤さんら

 店内では…  家族総出で和菓子セットの準備に大忙し。和菓子だけでなく包装も手作業で行なっています。

熱海本家 ときわぎ3代目 前澤章治さん:「少しでも早くお客さんに届けなくちゃいけない。頑張らなくちゃ」

 実は今週、全国から多くの注文を受けたことで、うれしい悩みが…
  
 注文の数に対して、発送の準備が追いつかず、1月18日に注文の停止をSNSで報告しました。

加藤さん:「せっかく助けてくださる思いで注文してくれたけど、そういった思いを裏切ったり、失礼が度重なることになる。考えないといけない。やむを得ず(停止した)」

 そのことを知らずに注文してきた客には、配送が遅れる事を伝え、注文を受け付けています。

熱海本家 ときわぎ 前澤咏子さん:「誠にすみません。お待ちいただくことになります。よろしくお願い致します」

 加藤さんは販売を停止したお詫びと、注文してくれた人への感謝の気持ちを連日、投稿しています。

ディレクター:iPadですか?  加藤さん:「iPadですね」
ディレクター:インターネットは詳しい? 
加藤さん:「詳しくないです」

 ネットの設定やアカウントの登録など、全て加藤さんの姉がセッテングしてくれました。ちなみに携帯電話は?

加藤さん:「ガラケーで頑張ってます! 検索したり投稿する時だけiPad。だからといって、詳しいわけでは全然ない」  では、なぜ加藤さんはSNSを利用したのか?

加藤さん:「皆さんが日常的に利用されているサービス。皆さんの目に届くような情報発信が一番いいのかなと思いました。メールの配信を拝見しながら、泣けてきちゃった。親切にしていただいている。SNSは使い方を間違えると大変なことになる。(ひぼう中傷の)覚悟はしていました。皆さん温かい気持ちで迎えてくれました」

 不安な思いを抱えながらの投稿でしたが、注文とともに多くの励ましのメッセージが加藤さんに届きました。100年以上続く老舗和菓子店を存続させることができたSNSの力。
 
加藤さん:「慣れないSNSというツールを使わせていただいた。皆さんの温かい気持ちを、たくさん頂くことができて、みなさんに恩返しができるようにきちんと仕事はさせていただく」

             1月23日放送

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