19日午前8時半、静岡県沼津市の原地区で土地の強制収用が始まりました。ここはJR沼津駅の高架化に伴って、新たに貨物駅が建設される予定地です。
画像1: 最後の一人の土地を強制収用…JR沼津駅の鉄道高架化事業で 静岡県

 現場には、貨物駅の移転に反対する地元住民60人ほどが集まり、抗議の看板を掲げて無言の抗議を続けました。

藤井章人記者:「強制収用開始から2時間が過ぎました。貨物駅断固阻止と書かれた看板が外されています」 

画像2: 最後の一人の土地を強制収用…JR沼津駅の鉄道高架化事業で 静岡県

鉄道高架を見直し沼津を元気にする市民の会 川口公文代表:「こういう強権発動してまでやるような事業か、ということを、みなさんの目線でもとらえてほしい。なし崩し的に、このようなことをやるのは非常に残念だし、憤りを感じています」

 JR沼津駅を東西およそ4キロにわたって高架化する巨大インフラ事業。その事業費は周辺整備を含めて、全体でおよそ2000億円にのぼります。計画では、慢性的に渋滞が起きていた駅周辺の13カ所の踏切がなくなるほか、新たにできる高架下のスペースを活用することで、街の活性化につながるとされています。

国が事業を認可したのは2006年のこと。にもかかわらず、ここまで時間がかかった最大の理由は―

画像3: 最後の一人の土地を強制収用…JR沼津駅の鉄道高架化事業で 静岡県

静岡県 川勝平太知事(2010年3月):「私が知事である限り、強制収用の許可を致しません」

強制収用を明確に否定した川勝知事。しかし、その6年後には―

川勝知事(2016年6月):「土地の収用の強権は、もう本当に最後(の手段)。私は(強制収用を)やらないと思われていたでしょ」

 一転して、強制収用の可能性に言及したのです。知事の心変わりに反発を強めてきたのが、事業に反対する地元住民です。

元地権者 久保田豊さん:「そう簡単には放しませんよということ」

 たった一人、最後まで土地の明け渡しに応じなかった久保田豊さん。
巨額の税金を費やす大型事業の有効性に最後まで疑問を呈していました。

画像4: 最後の一人の土地を強制収用…JR沼津駅の鉄道高架化事業で 静岡県

 そしてきょう19日、久保田さんが現場に姿を見せないまま、土地の強制収用は進められ、作業は午後3時ごろに完了しました。

 今後、貨物駅の移転を皮切りに高架化工事が本格化する予定で、着工から完了までは13年を見込んでいます。

画像5: 最後の一人の土地を強制収用…JR沼津駅の鉄道高架化事業で 静岡県

川勝知事(午後4時50分ごろ):「代執行はやりたくなかった、ですから残念です。お目にかかる機会があればと思っていたが、拒否されたので、残念ながら腹を割って話す機会がなかったのも残念なことの一つ。無念な思いが晴れて、長期的にはよかったと思ってもらえるようにするのが、(土地を)お譲りしていただいた方への我々の務めではないかと思っております」

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